2011年12月4日日曜日

血液病気!「貧 血」

貧血とは、赤血球の数やヘモグロビン(酸素を運ぶ赤血球中のタンパク質)の量が少ない状態をいいます。

赤血球には、肺から全身の組織に酸素を運ぶタンパク質のヘモグロビンがあります。


赤血球数が減少したり、赤血球中のヘモグロビン量が少なくなると、


血液は酸素を十分に供給できなくなります。組織に酸素が十分に供給されないと、貧血の症状が現れます。


貧血 原因


貧血の原因はさまざまですが、大きく分けると、失血(大量出血)、赤血球の産生不足、赤血球の過剰な破壊の3つに分類できます。


多量の出血は貧血を引き起こします。


事故や手術などで突然出血する場合もありますが、多くの場合は、消化管や尿路の異常などによる出血が徐々に繰り返し生じます。


慢性的な出血があると体内の鉄分が減少し、貧血がさらに悪化します。


体が十分な量の赤血球をつくれないことも、貧血の原因になります。


赤血球の産生には多くの栄養素が必要です。


最も重要なものは鉄、ビタミンB12、葉酸ですが、ごく微量のビタミンC、リボフラビン、銅も必要です。


また、ホルモンの適切なバランスも必要で、特に赤血球の産生を促進するホルモンであるエリスロポエチンが重要です。


これらの栄養素やホルモンがないと、赤血球の産生速度や産生量が低下したり、赤血球が変形して酸素を十分に運べなくなったりします。


慢性疾患が赤血球の産生に影響する場合もあります。


白血病、リンパ腫、転移癌などでは、骨髄腔に腫瘍細胞が侵入して骨髄に置き換わり、そのため赤血球の産生が低下することがあります。


多数の赤血球が破壊された場合にも、貧血になります。


通常、赤血球の寿命は約120日間です。


この寿命に近いものや寿命を過ぎたものは、骨髄、脾臓、肝臓にある貪食細胞に捕食され、破壊されます。


寿命に達していない赤血球が破壊されると(溶血)、骨髄はそれを補うために新しい赤血球の産生を速めます。


赤血球の産生を上回るペースで破壊が進むと、溶血性貧血が起こります。


溶血性貧血は、出血過剰や赤血球産生低下による貧血に比べると、比較的まれな貧血です。








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血液の病気!「血液疾患診断」

骨髄検査


血球の異常がみられる場合、その原因を確定するために骨髄の検査が必要となることがあります。


骨髄液を吸引する方法(骨髄穿刺[こつずいせんし])と、太い針で少量の骨髄組織を採取する方法(骨髄生検)の2通りがあります。


いずれの方法でも、骨盤の骨(腸骨稜)から採取するのが一般的ですが、骨髄穿刺の場合には胸骨から行うこともあります。


年少児の場合は、すねの骨(脛骨)から骨髄を採取することもあります。


骨髄穿刺と骨髄生検の両方が必要な場合は、同時に採取を行います。


皮膚と組織を局所麻酔で麻痺させた後、注射器の針を骨に刺します。骨髄穿刺の場合は、


注射器のピストンを引いて軟らかい骨髄組織を少量採取し、


これをスライド上に広げて顕微鏡で調べます。


採取したサンプルを使用して、細菌、真菌、ウイルスなどの培養や、染色体分析、


細胞表面のタンパク質の分析(フローサイトメトリー)などの特殊な検査を行うこともあります。


多くの場合は骨髄穿刺だけで診断に十分な情報が得られますが、


骨髄を注射器に吸いこむときに組織の構造が破壊されてしまうため、


骨髄細胞が骨髄中でどのように配列していたかを調べるのは、この方法では困難です。


骨髄細胞の正確な解剖学的関係と組織の構造を調べる必要がある場合は、骨髄生検も行います。


これは、中空の針を使って骨髄組織の小片をそのまま取り出す方法です。


この組織片を保存し、薄い切片にして顕微鏡で調べます。


骨髄の採取では、最初にほんの少し衝撃のような痛みがあり、その後にごくわずかな不快感が生じます。処置は数分で終わります。







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2011年12月3日土曜日

血液の病気!「血液疾患診断」

血液検査


さまざまな血液検査が病気の診断や経過観察に用いられます。


血液の液体成分(血漿[けっしょう])は体の機能に不可欠な多くの物質を運んでいるので、血液検査によって体のさまざまな部位で何が起きているかを調べることができます。


血液を調べるのは、臓器から組織を採取するよりも簡単です。


たとえば甲状腺機能を調べるには、血液中の甲状腺ホルモンを測定する方が、甲状腺から組織を採取するより簡単です。


同様に肝機能検査でも、血液中にある肝臓の酵素やタンパク質を測定する方が、肝臓から組織を採取するよりも簡単です。


血液自体の成分と機能を調べるための血液検査もあり、主に血液疾患の診断に用いられます。


全血球計算: 最もよく行われる血液検査は全血球計算(CBC)で、血液中の有形成分(赤血球、白血球、血小板)を調べる基本的な検査です。


自動計数装置は、ごく少量の血液を使って1分以内にこの検査を行います。


ほとんどの場合、全血球計算と併せて、顕微鏡による血球の検査も行われます。


全血球計算では、血液中の赤血球数とヘモグロビン(酸素を運ぶ、赤血球中のタンパク質)の量を測定します。


赤血球の大きさを測定し、異常な形の赤血球があれば、顕微鏡でさらに特徴を調べます。


異常な赤血球には、ひきちぎられたような形、涙のしずくの形、三日月形、針状にとがったものなど、さまざまな形があります。


赤血球の形や大きさを知ることは、貧血の原因を特定するのに役立ちます。


鎌状(三日月形)の赤血球は鎌状赤血球症の特徴です。


赤血球が小さくヘモグロビン量が不十分な場合は鉄欠乏性貧血が疑われ、赤血球が大きく卵形をしている場合は、葉酸またはビタミンB12の欠乏による貧血(悪性貧血)が疑われます。


赤血球の数、大きさ、形に関する情報がそろった後に、貧血の原因をさらに詳しく調べる検査が行われることもあります。


赤血球の壊れやすさ、ヘモグロビンの種類の異常、赤血球に含まれる特定の物質の量などを検査します。


全血球計算では白血球数も測定します。


体の状態についてさらに詳しい情報が必要な場合は、特定の種類の白血球を数えます(白血球分画)。


総白血球数や特定の白血球数が正常よりも多いか少ない場合は、さらに顕微鏡で白血球を調べます。


顕微鏡検査では、ある種の病気に特有の特徴を確認できます。


多数のきわめて未熟な白血球(芽球)がみられる場合は、白血球のがんである白血病が疑われます。


血小板も全血球計算で計数されます。


血小板数は、止血という生体の防御機構(血液凝固)の重要な指標です。


血小板数が多いと(血小板増加症、血小板血症)、心臓や脳の毛細血管で血液凝固が起こりやすくなります。

網状赤血球数: これは、一定量の血液中に含まれる新しく形成された未熟な赤血球(網状赤血球)の数です。正常な場合、網状赤血球数は総赤血球数の約1%です。


貧血などで赤血球の必要量が高まると、それに応じて骨髄が網状赤血球を多数つくり出します。


そのため、網状赤血球数は骨髄の機能の指標となります。


血液型検査: 血液型は赤血球表面のタンパク質によって決まります。


血液型は、少量の血液を採取し、特定の抗体に対する反応をみて調べます。


輸血の前には血液型の判定が必要です。


出血時間とその他の凝固検査: 出血を止める体の機能は、血小板数に加えて、出血時間によって調べることができます。


この検査では、前腕や耳たぶに小さな傷をつけて出血が止まるまでの時間を測定します。これは血小板機能のおおまかな指標となります。


血小板の機能に関するほとんどの検査は自動検査装置で行われます。


このほか、正常な血液凝固に必要な各種のタンパク質(凝固因子)の総合的な機能を測定する検査もあり、プロトロンビン時間(PT)や部分トロンボプラスチン時間(PTT)などが一般的です。


個々の凝固因子の血中濃度を測定することもあります。


その他の血液検査: 特定の血液疾患の診断には、それぞれ専用の血液検査を行います。


まれに血液の総量や特定の血球の総数を測定しなければならないことがあります。


これらの測定は、放射性同位体を血液中に注入したり血球に結合させて行います。








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血液の病気!「血液疾患症状」

血液疾患の症状は多くの場合、あいまいで特徴に乏しい傾向があります。


つまり、体のどの部分の疾患にもあてはまるような症状、


たとえば疲労、衰弱、息切れ、発熱、体重減少、疼痛、めまい、失神、出血過剰、


あざができやすい、皮膚に赤や紫色の小さな斑点が現れるといった症状があります。


1つの症状だけで血液疾患が明らかにわかるということはありませんが、


特定の症状がいくつか同時にみられる場合は、血液疾患の可能性が示されます。


そういった症状はたいていの場合、赤血球数の減少(貧血)、白血球数の減少(白血球減少症)、


血小板数の減少(血小板減少症)など血球の減少と関係しています。


たとえば、衰弱と息切れがある場合は貧血、発熱と感染がある場合は白血球数の減少、


出血やあざ(挫傷)が生じやすい場合は血小板数の減少が生じている可能性があります。


逆に、症状が血球数の増加に関連している場合もあります。


たとえば、赤血球数または白血球数が増加して血液が濃くなると(血液粘度の上昇)、


息切れ、頭痛、めまい、錯乱などが起こることがあります。


さらに、血液凝固を正常に保つ因子に異常が生じると、


血液が固まりにくくなってあざや出血が生じたり、



異常な血のかたまりが形成されて、脚の一部が痛みや熱をもったり、



息切れや胸痛が突然生じるといった症状が現れる場合があります。







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血液の病気!「血球の形成」

赤血球やほとんどの白血球、血小板は、骨の中にある脂肪に富んだ軟らかい組織である、骨髄でつくられます。


白血球のうち、Tリンパ球とBリンパ球は、リンパ節や脾臓(ひぞう)でもつくられ、Tリンパ球は胸腺内でつくられて成熟します。


すべての血球は、骨髄の中にある幹細胞というまだ役割の定まっていない未分化の細胞からつくられます。


幹細胞は分裂すると、まず未成熟の赤血球、白血球、または血小板産生細胞になります。


この未成熟細胞は分裂してさらに成長し、最終的に成熟した赤血球、白血球、または血小板になります。


血球がつくられる速度は体の必要に応じてコントロールされています。


正常な血球には寿命があり(白血球は数時間から数日、血小板は約10日、赤血球は約120日)、絶えず補充が必要です。



血球の産生は、一定の条件下では通常より多くなります。


たとえば、体内組織の酸素の量や赤血球の数が減少すると、腎臓からエリスロポエチンというホルモンが放出され、これが骨髄を刺激して赤血球の産生量が増えます。


骨髄は、感染があればそれに反応して白血球を、出血があればそれに反応して血小板をつくって放出します。








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2011年12月2日金曜日

血液の病気!「血液の成分」 ②

白血球


白血球の数は赤血球に比べて少なく、赤血球約660個に対して1個の割合です。


白血球の主な働きは、体を感染から守ることです。白血球には5つのタイプがあります。


最も数の多い好中球は、細菌や真菌を殺し異物を取りこむことによって、体を感染症から守ります。


リンパ球には3つの種類があります。


そのうちのTリンパ球とナチュラルキラー細胞は、ウイルスの感染を防ぎ、ある種の癌細胞を発見して破壊します。


Bリンパ球は抗体をつくる細胞に変化します。


単球は死んだ細胞や損傷した細胞を取りこみ、さまざまな感染微生物から体を守ります。


好酸球は寄生虫を殺し、癌細胞を破壊するほか、アレルギー反応にも関係しています。好塩基球もアレルギー反応に関係しています。


白血球には血流に乗ってスムーズに流れているものもありますが、多くは血管の壁に付着していて、中には血管壁を通り抜けて他の組織に入りこむものもあります。


白血球は感染を起こした部位や問題のある部位に到着すると、さらに多数の白血球を呼び寄せる物質を放出します。


白血球はちょうど軍隊のように、普段は全身に分散していますが、招集がかかるとたちまち集合し、微生物を取りこんで消化したり、抗体を産生することによって、侵入してきた微生物と闘います。


抗体は微生物に結合することで、白血球による破壊を容易にします。


白血球数が少なくなりすぎると(白血球減少症)、感染を起こしやすくなります。


白血球数が正常より多くなった場合(白血球増加症)、それによって症状が直接的に引き起こされることはありませんが、感染症や白血病などの病気の徴候として白血球数が増えることがあります。





血小板


血小板は、赤血球や白血球より小さな細胞に似た小片です。


血小板の数は赤血球より少なく、赤血球約20個に対して1個の割合です。


血小板は血液の凝固作用に関与していて、出血部位に集まって凝集し、血のかたまり(血栓)をつくって血管の損傷部分をふさぎます。


同時に、さらに凝固を促す物質を放出します。


血小板の数が少なすぎると(血小板減少症)、あざ(挫傷)ができやすくなったり、異常な出血が起こりやすくなります。


血小板が多すぎると(血小板血症)、血液が固まりやすくなり、脳卒中や心臓発作の原因になります。








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血液の病気!「血液の成分」

血漿


血漿は血液の液体成分で、赤血球、白血球、血小板などは血漿の中に浮遊しています。


血漿は血液の量の半分以上を占め、そのほとんどが水分です。


血漿の中には塩類(電解質)や、アルブミンなどのタンパク質が溶けています。


アルブミンは血液の液体成分が血管から組織に漏れ出るのを防ぎ、またホルモンや薬などの物質に結合して運搬する働きをしています。


血漿中のタンパク質にはこのほか、ウイルス、細菌、真菌、癌(がん)細胞などから体を保護する役割を担う抗体(免疫グロブリン)や、出血を止める血液凝固因子などがあります。


血漿には別の働きもあります。


水分の貯蔵庫として、組織に水分が不足していれば補給し、余分になると吸収します。


つまり、体内の組織に水分が足りなくなると、まず血漿が供給源になります。


血漿は血管を満たして絶えず流れていることにより、血管がつぶれたり詰まったりするのを防ぎ、血圧と全身の循環を維持するのに役立っています。


また血漿は、温める必要のある部分に体内の組織から熱を運んだり、腕、脚、頭などの熱が逃げやすい部分を流れることで、必要に応じて体を温めたり冷やしたりするという役割も担っています。




赤血球


赤血球は血液量の約40%を占めています。


赤血球には酸素を運搬するタンパク質のヘモグロビンがあり、肺から全身の組織に酸素を運んでいます。


血液の赤い色は、このヘモグロビンによるものです。


細胞は酸素を使って体に必要なエネルギーをつくり、老廃物として二酸化炭素を出します。


赤血球はこの二酸化炭素を組織から肺へ運びます。


赤血球の数が少なすぎると(貧血)、十分な量の酸素を運ぶことができず、疲労や衰弱などの症状が出ます。


赤血球の数が多すぎると(赤血球増加症)、血液が濃くなりすぎて固まりやすくなり、心臓発作や脳卒中のリスクが高くなります。











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