2011年6月2日木曜日

耳、鼻、喉の病気!「難聴・聾 続き」

難聴 聾 原因


耳硬化症: 耳硬化症は遺伝性の障害で、中耳と内耳を取り巻く骨が過剰に拡大します。


この骨が大きくなりすぎると、内耳につながったあぶみ骨が振動できなくなり、音がうまく伝わらなくなります。

大きくなりすぎた骨が内耳と脳を結ぶ神経を圧迫し、傷つける場合もあります。


耳硬化症は遺伝性の場合もあり、子供のときにはしか(麻疹)に感染した人に発症することもあります。


聴力低下が最初に現れるのは、青年期の後期から成人期の早期にかけてです。




騒音: 騒音は内耳の有毛細胞を破壊します。


騒音に対する感受性は人によって大きく異なりますが、ある程度以上の大きな音に長時間さらされれば、聴力の低下はだれにでも生じます。


騒音の大きさと騒音にさらされている時間の長さが問題で、音が大きければ大きいほど短時間でも聴力が低下します。


極度に大きな音の場合は、わずか1回だけ瞬間的に耳にしただけでも難聴を引き起こします。


大きな騒音に短時間さらされた場合は、一過性の難聴が数時間から数日続く程度ですみ、これを一過性聴力閾値変動(TTS)といいます。


しかし、騒音に繰り返しさらされた場合は特にそうですが、難聴が永久的になることもあります。


高い音が耳の中で鳴り続ける耳鳴りや、人の話が聞き取りづらくなるなどの症状は、音が大きすぎるという体からの警告シグナルです。


こうした症状がみられる人は、その音を避ける必要があります。


聴力を損なうおそれがある音源としては、アンプで増幅された大音量の音楽、電動工具や重機の音、スノーモービルなどエンジンつきの乗り物の音などがあります。


仕事中に有害レベルの騒音にさらされている人も多く、聴力低下は多くの人にとって職業上のリスクの1つとなっています。


爆発音や銃声も聴力を損ないます。




中耳炎: 小児は中耳炎の後、多少の伝音難聴になることがよくあります。


これは感染によって中耳に滲出液(しんしゅつえき)がたまるためです。


中耳炎が治って3~4週間で大半の小児は正常な聴力を取り戻しますが、難聴が続くケースも少数あります。


中耳炎が慢性化すると、伝音難聴と感音難聴をしばしば併発します。


中耳炎を繰り返し起こすと難聴になりやすい傾向があります。




自己免疫疾患: ときに自己免疫疾患も聴力低下の原因になります。


関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、パジェット病、結節性多発動脈炎のある人に、難聴が起こることがあります。


左右両側の耳に発症し、症状は一進一退するか、あるいは進行していく場合もあります。


蝸牛の細胞が免疫システムによる攻撃を受けることが原因です。





薬: 薬が難聴を引き起こすこともあります。最もよくみられるのがアミノグリコシド系抗生物質の静脈投与によるもので、特に投与量が多いときは要注意です。

まれな遺伝性疾患で、アミノグリコシド系抗生物質による難聴を特に起こしやすくなる病気もあります。


このほかバンコマイシン、キニーネ、癌(がん)の化学療法に用いられるシスプラチンやナイトロジェンマスタードなどでも起こります。

アスピリン(サリチル酸塩)も難聴の原因となりますが、この場合は薬の使用をやめれば聴力は回復します。


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耳、鼻、喉の病気!「難聴・聾」

難聴とは耳が聞こえにくくなることで、


障害がさらに高度で聴力がほぼ失われた状態を聾(ろう)といいます。


年齢層別では高齢者が最も多く、


65歳以上の30~40%に明らかな聴力の低下が認められます。


難聴は小児にも起こり、言語や社会性の発達を阻害します。


毎年およそ5000人に1人が突発性難聴を発症します。


突発性難聴は重度の難聴で、通常は左右どちらか一方の耳に起こり、


数時間で急速に進行します。





難聴 聾 原因


難聴には多くの原因があります。


外耳道や中耳の物理的な問題で音の伝導がさえぎられて生じるものを、


伝音難聴といいます。外耳道がふさがる原因は、


耳あかのたまりすぎといったよくあるものから、


腫瘍(しゅよう)のようなまれなものまでさまざまです。


中耳の伝音難聴は水がたまって起きることが最も多く、


特に小児の場合によくみられます。


耳の感染、アレルギー症状、腫瘍などによって、


中耳からの空気や液体の出口である耳管がふさがれると、中耳に水がたまります。


難聴は、内耳の感覚器(有毛細胞)、聴神経、


脳の聴神経路がダメージを受けた場合にも起こります。


これを感音難聴といい、薬、感染、腫瘍、頭蓋の


外傷などによってこれらの感覚器や神経が損傷を受けて起こります。


伝音難聴と感音難聴が混在した状態も多くみられます。


年齢: 加齢に関連した難聴を老人性難聴といいます。


年をとるにしたがって、


耳の組織に弾力性がなくなるなど音波に対する反応を鈍らせる変化が生じ、


その結果、難聴が生じます。


長年にわたって騒音にさらされている人では、


加齢による変化がさらに悪化することがよくあります。


加齢に伴う難聴は、20歳過ぎから始まります。


ただし、進行は非常に遅いため、


ほとんどの人は50歳を過ぎてもなかなか変化に気づきません。


老人性難聴ではまず高い音(高周波数の音)から聞き取りづらくなり、


低い音に影響が出るのは後になってからです。


高い音が聞こえなくなると人の話し声が聞き取れず、


言っていることがよくわからなくなります。


相手の声の大きさは以前と変わらないように聞こえますが、


カ行やサ行、タ行、パ行などの破裂音が聞き取りにくくなるため、


相手がもごもごとつぶやいているように感じます。


実際、相手の話が聞き取れないのは、自分の耳のせいではなく、


相手がはっきりと話していないからだと主張する人もいます。


女性や子供の声は男性よりも高いため、特に聞き取りづらくなります。


また、バイオリンやフルートなど、


特定の楽器の響きが違って聞こえるようになる人も多くみられます。





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耳、鼻、喉の病気!「加齢による影響」

年をとると耳、鼻、のどの機能にも大きな影響が出てきます。


老化に伴う影響は、組織や器官に自然に生じる衰えのほか、


雑音、感染による影響の蓄積、飲酒や喫煙の影響など、


さまざまな要因によってもたらされます。


聴力の低下が進み、特に高い音が判別しにくくなります(老人性難聴)。


その結果、人の話が聞き取りにくくなります。


内耳前庭の平衡失調や耳鳴りも高齢者に多くみられますが、


これは年をとったからといって必ず生じる現象ではありません。


嗅覚も年齢とともに衰えることがあり、ものの味がよくわからなくなります。


声も変化します。


喉頭の組織が硬くなることによって、声の高さや声質が変わり、


かすれた声になります。


咽頭組織の老化によって、


飲みこんだ食べものや飲みものが漏れて気管に入ってしまう場合もあります。


これを吸引または誤嚥(ごえん)といい、繰り返し起こる場合や激しい場合には、


肺炎の原因になります。
























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2011年6月1日水曜日

消化管救急 『虚血性大腸炎』

虚血性大腸炎は、血流が絶たれたために起こる大腸の損傷です。


虚血性大腸炎は、大腸への動脈血流が突然(急性)、


あるいは通常は長期にわたって(慢性)妨げられるために起こります。


血栓ができると急速に血流を阻害し、脂肪組織が沈着すると(アテローム動脈硬化)、


長期にわたって血流が障害されます。


その結果、大腸壁の粘膜やその内側の粘膜層の損傷が起こります。


損傷の程度は血流障害の時間と程度によって異なります。


損傷した大腸粘膜には潰瘍(びらん)ができます。


虚血性大腸炎は50歳以上に多く発症します。




虚血性大腸炎 症状と診断


腹痛があります。

左側が痛むことが多いのですが、腹部のどこでも痛む可能性があります。


軟便と一緒に赤暗色のかたまりが出ることがあります。


ときに肛門からの鮮血のみがみられる場合もあります。


微熱(通常は37.7℃以下)も出ます。


50歳以上でこれらの症状があれば虚血性大腸炎を疑います。


腹部を押して徐々に痛みが強くなれば、虚血性大腸炎が強く疑われます。


大腸内視鏡やバリウム注腸検査によって、虚血性大腸炎とその他の炎症疾患、


たとえば感染症や炎症性腸疾患と鑑別します。




虚血性大腸炎 経過 治療


虚血性大腸炎と診断されれば入院を要します。


まず絶食をして腸を休めます。


その間は点滴で水分、電解質、栄養素を補給します。


炎症による感染症を予防するために抗生物質を投与します。


2~3日以内で抗生物質の投与をやめて食事の摂取を始めます。


虚血性大腸炎は50%以上が1?2週間で回復します。


しかし血流障害が重度であったり長期にわたった場合は、


その部分を手術で切除することもあります。














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2011年5月31日火曜日

消化管救急 『虫垂炎 続き』

虫垂炎 診断


症状と触診から虫垂炎を疑います。


血液検査では感染を示す中等度の白血球数増加を認めます。


虫垂炎の早期では腹部X線検査、超音波検査、


CT検査などの画像診断は意味がありません。


虫垂炎が強く疑われる場合はすぐに試験開腹を行います。


虫垂炎 治療


手術による虫垂の切除が基本です。


開腹の結果、虫垂に異常が認められなかった例も15%近くありますが、


腹痛の原因を特定するまで手術を遅らせると致死的となることがあります。


化膿した虫垂は、症状が出現してから24時間以内に破裂しますので、


虫垂炎とわかればすぐに切除します(虫垂切除術)。


虫垂炎が原因とはわからなくても、通常、虫垂を切除します。


早期に手術をすれば、虫垂炎によって死亡する危険は非常に低くなります。


普通2~3日の入院で退院でき、回復も早く、完治します。


虫垂が破裂すると、経過は非常に悪くなります。


50年前は虫垂の破裂によって死亡するケースが多くありました。


しかし現在では、手術と抗生物質によって、


虫垂炎による死亡率はほとんどゼロに近づいていますが、


繰り返し手術をしなくてはならなかったり


回復に時間がかかるケースがあります。













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消化管救急 『虫垂炎 』

虫垂炎は虫垂に炎症と感染症が起きた状態です。


虫垂は小腸から大腸への移行部近くに突き出た、指の形をした小さな管です。


虫垂には若干の免疫機能がありますが、生存に欠かせない臓器ではありません。


ヘルニアを除くと、虫垂炎は突然の激しい腹痛および


腹部手術の原因となる最もありふれた病気です。


虫垂炎は10~30歳に多く発症します。


原因はまだ完全にはわかっていませんが、おそらく虫垂に何かが詰まることから始まり、


炎症と感染症を起こすのではないかと考えられています。


炎症を治療しないまま放置しておくと、虫垂は破裂します。


すると細菌を含んだ腸の内容物が腹腔内へ漏出して腹膜炎を起こし、


命取りになることもあります。


また虫垂が破裂すると膿瘍(感染による膿がたまったもの)を形成します。


女性では卵巣や卵管が感染して、卵管が詰まり、不妊の原因となります。


また細菌が血流に乗って全身に広がると敗血症になり、命を脅かすこともあります。




虫垂炎 症状


虫垂炎の症状は、吐き気、嘔吐、右下腹部の激しい痛みなどとよくいわれていますが、


こうした症状を訴える人は半数もいません。


上腹部やへその回りが突然痛み出し、次に吐き気や嘔吐が起こります。


数時間もすると吐き気は止まり、痛みが右下腹部に移ってきます。


この部分を押して離したときに痛みがひどくなります(反跳痛)。


発熱は37.7~38.3℃です。


乳児や小児では特に、痛みは右下腹部というよりも腹部全体に広がります。


高齢者や妊婦は痛みがそれほど強くなく圧痛もありません。


虫垂が破裂すると、痛みがひどくなり高熱が出ます。


感染症が悪化すると、ショック状態(ショックを参照)に陥ります。




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2011年5月30日月曜日

消化管救急 『腹膜炎 続き』

腹膜炎 診断

診断は急を要します。

あお向けと立位のX線検査をして、


腹腔内に遊離ガスが認められれば、

消化管が穿孔している可能性があります。

場合によっては腹腔穿刺で膿を採取し、


感染臓器を特定し、原因菌を同定します。


これによって適切な抗生物質を選択します。


腹腔穿刺は比較的簡単で、


患者がベッドで起き上がっていても横になっていても行えます。


しかし最も信頼できる診断法は試験開腹です。


腹膜炎 治療


虫垂炎、消化性潰瘍の穿孔、憩室炎の可能性があれば、


ただちに試験開腹を行います。


急性膵炎、女性の骨盤内臓器の炎症性疾患、


突発性腹膜炎が原因と考えられれば、緊急手術は行われません。


しばしばいくつかの抗生物質が一度に投与されます。


またチューブを鼻から胃または腸へ入れて、たまっている水やガスを出します。


失った水分と電解質は静脈からの投与で補給します。












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