2011年8月10日水曜日

手の障害!『撓骨管症候群 』

撓骨管(とうこつかん)症候群は、腕の後ろ側、前腕、


ひじを走っている撓骨神経の分枝が圧迫された状態です。


撓骨神経がひじで圧迫される原因には、外傷、ガングリオン、


脂肪腫(非癌性)、骨腫瘍、周囲の滑液包や筋肉の炎症などがあります。


撓骨神経が圧迫された結果、前腕の上部や手の甲に、


切られるような、または突き刺すような痛みがあります。


手首を伸ばしたり手を広げようとすると痛みます。


感覚障害は認められませんが、


それは撓骨神経は基本的に筋肉につながっているからです。


この病気はバックハンドテニスひじ(上腕骨外側上顆炎)としばしば混同されます。


撓骨神経への圧迫を取り除き、症状を早く改善するためには、


手首を回したり、ひじを曲げるのを避けるべきです。


手首の筋力が低下し、手首が下に下がってしまう下垂手が認められた場合は、


外科手術で撓骨神経の圧迫を取り除くことが必要となります。












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手の障害!『肘部管症候群 』

肘部管(ちゅうぶかん)症候群(尺骨神経麻痺)は、


ひじ部の尺骨神経への圧迫によって起こる障害です。

尺骨神経はひじの皮膚表面近くを走っていて、何度もひじをついたり、


長時間ひじを曲げたままでいたり、ときには異常な骨増殖によって、簡単に障害されます。



野球のピッチャーは、スライダーを投げるときに腕を過剰にひねるため、


肘部管症候群になりやすい傾向があります。


症状としては、ひじの痛みとしびれ、


薬指と小指には針で刺したようなチクチクする感じがあります。


進行すると、薬指と小指の筋力が衰えます。筋力低下により、


親指と人差し指でものをつかむ動作がしにくくなります。


これは手の小さな筋肉の大部分を、尺骨神経がコントロールしているからです。


重度の慢性的な肘部管症候群は、筋肉のやせ(萎縮)や、


手のかぎ爪状の変形を引き起こすことがあります。

神経伝導試験によって、神経の障害部位を正確に突き止めることができます。


軽症の場合は理学療法(夜間にひじが過度に曲がるのを避けるため、


そえ木で固定をするなど)とひじの負担を避ける治療が行われます。

ひじ用のパッドも有用です。


固定で効果の出ない場合や神経の圧迫が重度の場合は手術が有効です。


通常は尺骨神経の圧迫を取り除き、



神経をひじの後方から正面側へ移動させます。


手術の成功率は約85%です。












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手の障害!『手根管症候群 』

手根管症候群は、手首を通っている正中神経が圧迫されて痛みを生じる病気です。


手根管症候群は、正中神経が圧迫されることによって起こります。


正中神経は、手首の手のひら側の手根管と呼ばれる部位を通っており、


手の親指側に分岐しています。


腫れを起こすなど、さまざまな理由で線維組織の束により手根管が圧迫を受けます。


この病気は珍しいものではなく、特に女性に多く発症します。


片手または両手に起こります。


ねじ回しを使うときのように、


手首を伸ばした状態で繰り返し力を入れる動作を要求される人は、特にリスクが高くなります。


コンピューターのキーボードを使うときの姿勢が悪い場合も発症しやすくなります。


振動する道具を長い間使用する場合にも手根管症候群を起こすことがあります。


妊娠中の女性や、糖尿病、甲状腺機能の低下、痛風、


関節リウマチのある人もこの病気のリスクが上昇しています。


正中神経が圧迫されることによって現れる症状は、親指、


人差し指、中指の知覚異常、しびれ、ヒリヒリする感覚、痛みです。


ときには腕や肩に痛み、熱感、ヒリヒリする感覚が生じます。


就寝中の手の位置によっては、痛みがひどくなることもあります。


時間とともに、動かさないでいる手の親指側の筋力が低下し、萎縮していきます。


診断は主に侵された手首と手の診察によります。


手術の前に、手根管症候群が問題を起こしていることを確認するために、


神経伝導試験を行います。


手首を伸ばしすぎないことと、正中神経を圧迫しないことが最善の治療です。


手首用のそえ木で手を自然な位置に固定したり(特に夜間)、


コンピューターのキーボードを適切な角度に調節することも有用です。


基礎疾患の関節リウマチや甲状腺機能低下症などを治療すると、


手根管症候群の症状が改善することもあります。


ステロイド懸濁液を手根管に注射すると長期にわたって症状が軽減します。


痛みがひどい場合や筋萎縮や筋力低下が認められる場合は、


手術で正中神経の圧迫を取り除くのが最適な方法です。


外科医は正中神経を圧迫している線維組織を切り離します。












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2011年8月9日火曜日

手の障害!『手の変形』 続き

びらん性(炎症性)変形性関節症


びらん性(炎症性)変形性関節症は、遺伝性の変形性関節症の1種で、手の関節(特に指先の関節)に腫れや痛みを生じ、嚢胞ができます。


手の変形性関節症には、指先の関節の骨が肥大するもの(ヘバーデン結節)と、指の真ん中の関節の骨が異常増殖するもの(ブシャール結節)があります。


びらん性の変形性関節症では、周囲の組織にも腫れが生じます。


指の付け根や手首の関節は普通、侵されません。


罹患した関節は位置がずれてくることもあります。


変形は、X線画像で確認できます。


関節リウマチとは違って、血液検査での炎症反応(赤血球沈降速度、白血球数)は、重症度に関係なく、普通は正常です。


関節可動域改善訓練を温水中で行うと、痛みが軽減し関節を伸ばしていられるようになります。


変形を予防するために、間欠的にそえ木を使います。


鎮痛薬や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用して痛みと腫れを軽減します。


ときには、重症の関節にステロイド懸濁液を注射して痛みを軽減し、可動域を増やします。


まれですが、変形性関節症が進行して他の治療で効果がなければ、手術で外科的に再建する必要があります。




デュピュイトラン拘縮


デュピュイトラン拘縮(手掌線維腫症)は、手のひら内部の筋膜と呼ばれる線維組織の束が次第に縮んで指が曲がっていき、最終的にはかぎ爪のような手になります。


デュピュイトラン拘縮は遺伝性疾患で、45歳以上の男性に多く発症します。


しかし、遺伝子の異常があっても必ず発症するわけではありません。


世界では2~42%とばらつきがあります。


患者の50%は両手に発症し、片手のみに起こる場合は、右手が左手より2倍多く発症します。


この病気は糖尿病、アルコール依存、てんかんのある人に多く発症します。


また、握りこぶしの上の線維組織の肥厚、勃起機能不全や勃起時の痛みを伴う陰茎内の筋膜の縮小(陰茎線維化症、ペイロニー病)、足の裏の結節(足底線維腫症)などを伴うことがあります。


しかし、手のひらの筋膜の肥厚と屈曲を引き起こす正確なメカニズムはわかっていません。


最初の症状は、手のひらにできる圧痛のある結節です(中指と薬指に最も多くできる)。


結節は、初めは不快感があり、次第に痛みはなくなっていきます。


徐々に指が曲がりはじめ、最終的に手はアーチ状になります(鷲手)。


医師は手の診察でデュピュイトラン拘縮を診断します。


ステロイド懸濁液を結節部に注射すると、圧痛は軽減しますが、病気の進行は止められません。


テーブルの上に手を平らに置けなくなったり、指の曲がりがひどく手の機能が制限されている場合は、手術が必要になります。


筋膜は神経・血管・腱を包んでいるため、発病した筋膜を切除するのは困難です。


デュピュイトラン拘縮は、筋膜の切除が不完全だと手術後に再発することがあります。


若い年齢で発症した人、家族に同病の既往歴のある人、ペイロニー病、足底線維腫症などがある人も自然に再発します。



ばね指とは


ばね指(指の屈筋の腱滑膜炎)は、手の指が曲がったまま動かない状態です。


指を曲げるための腱の1つが炎症を起こして腫れると動かなくなります。


正常なら指の曲げ伸ばしの動作とともに、この腱が周囲のさやの中を前後になめらかに動いています。


ばね指では炎症を起こした腱はさやから出ることはできるので、指を曲げることはできます。


しかし腱の腫れがひどくなると、さやの中に戻るのが難しくなるため、指が伸ばせなくなります。


ばね指は、手の使いすぎ(重い園芸用ばさみの使用など)や、炎症(関節リウマチなど)が原因で起こります。


指を伸ばすには腱の腫れた部分を力ずくでさやに押しこむため、指が伸びたときに、ばねで弾かれたような感じがします。


ときには、炎症を起こした腱鞘内に、コルチコステロイド薬と局所麻酔薬を注射することがあります。


慢性化したばね指の治療には一般に、手術が必要となります。












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手の障害!『手の変形』

手の変形は、外傷や病気(関節リウマチなど)が原因で起こります。


治療はできるだけ早く始めるべきです。


さもなくば、そえ木での固定や運動などに反応しなくなる傾向があり、手術が必要になります。



つち指


つち指は、指先が曲がったまま伸びなくなってしまった変形のことです。


この変形は通常はけがをした結果で、腱が傷ついたり、断裂して骨から外れたりしたものです。


1本または複数の指に起こります。


つち指は、指の診察で診断されます。


通常はX線撮影で骨折の有無を確認します。通常の治療は、指を伸ばした状態でそえ木をあてます。


腱は、6~8週間で治ります。


まれに、装具で固定しても、大きな骨片がはがれたり、関節が部分的に脱臼すれば、手術が行われます。




スワンネック変形


スワンネック変形とは、指の付け根の関節が曲がり、中央の関節は真っすぐ伸びて、指先の関節は曲がっている状態です。


最も多い原因は関節リウマチです。


このほか、つち指を治療せずに放置していたり、手の中の指の付け根にある線維板や指の靭帯(じんたい)のゆるみ、手の筋肉のけいれん、指の中節骨骨折を治療したときの整復のずれなどが原因でも起こります。


指を閉じられなくなるため、日常生活に支障を来します。


親指はほかの指より関節の数が1つ少ないため、本来のスワンネック変形が親指に起こることはありません。


しかし、カモノハシ変形と呼ばれるスワンネック変形の1種では、親指の付け根の関節が90度曲がり、指先の関節が過剰に伸びます。


1つまたは複数の手の指の関節にカモノハシ変形とスワンネック変形が起こると、ものをつまむことができなくなります。


スワンネック変形は、手と指の診察で診断されます。


治療の目的は、可能ならば原因となっている異常の修正です。


軽度の変形であれば、リングスプリントと呼ばれる指用のそえ木で、手を使える状態を保ちながら、変形を矯正します。


外科手術によって関節を再建したり、親指または他の指の関節を最も機能しやすい位置でつなぐと(指節間関節固定術)ものがつかみやすくなり、力が入るようになります。




ボタンホール変形


ボタンホール変形は、指の真ん中の関節が手のひら側に曲がったまま固定し、指先の関節は反対側に過剰に曲がった状態です。


この変形の多くは、関節リウマチが原因で起こりますが、外傷(深い刺し傷、脱臼、骨折)や変形性関節症が原因でも起こります。


関節リウマチの人では、指の真ん中の関節の長期にわたる炎症によって変形が進行します。


けがによる変形では、通常は腱の付け根(中節骨伸筋腱)が切れています。


その結果、指の真ん中の関節(近位指節関節)と、指先につながっている外側の腱との間がボタンホールのようになります。


この変形は必ずしも手の機能を阻害しません。


医師は指の診察で診断します。


伸筋腱のけがによるボタンホール変形は、そえ木をあてて真ん中の関節を伸ばした状態を6週間保つと通常は矯正できます。


固定しても効果がなかったり、関節リウマチによる変形の場合は、手術が必要になることもあります。



続きます>>












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2011年8月8日月曜日

手の障害!『ガングリオン』

手にみられる障害には、ガングリオン、変形、


神経や血管に起因する病気、外傷、感染症などがあります。


骨折、変形性関節症、腱(けん)炎、腱滑膜炎、ド・ケルヴァン症候群、


レイノー現象、ばち指、先天異常などについては別の項で触れています。


ガングリオン(ガングリオン嚢胞[のうほう])は、


手や手首にできるゼリー状の腫瘤です。


ガングリオンは、20~50歳で多く発症するのが典型的です。


男性よりも女性が3倍多く発症します。


最もできやすいのは手首の甲側で、このほか、手のひら側の手首や、


指の手の甲側、表皮から数ミリ下の、粘液嚢胞と呼ばれる場所にもみられます。


なぜ、ガングリオンが手首にできやすいのかはわかっていませんが、


過去のけがにも関係していると考えられています。


指にできるガングリオンは、指先の関節の関節炎に関連しています。


ガングリオンは、硬く円形もしくは楕円形の袋状の腫瘤で、


皮膚の表面から盛り上がっています。


その中には透明でゼリー状の粘性物質が含まれています。


痛みはありませんが不快感を感じます。


医師による手の診察によって、容易に診断されます。


ガングリオンの中には、自然に消えるものもあり、


その場合は治療は必要ありません。


しかし、外見状の問題があったり、不快感があったり、


大きくなり続けるようであれば、


ゼリー状の物質を注射器と針で吸引して取り除くことができます(患者の50%)。


その後、不快感をなくすため、コルチコステロイド懸濁液を注射することもあります。


テーブルのような硬いものの上に手を置き、


分厚い本でたたいてガングリオンをつぶすといった、


昔ながらの治療法は有効性の根拠がなく、


けがをするおそれがあるので、勧められません。


約50%の人では、手術でガングリオンを切除する必要があります。


手術後、約5%は再発します。












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痛風・偽痛風!『偽痛風』

偽痛風は、軟骨や関節液にピロリン酸カルシウム結晶が沈着する病気で、


痛みのある関節炎を間欠的に起こします。


偽痛風は通常高齢者に起こり、男女の差はありません。


偽痛風 原因 症状


なぜピロリン酸カルシウムの結晶が関節に沈着するかはわかっていません。


副甲状腺ホルモン値の上昇によって血液中のカルシウム濃度が異常に高い人(副甲状腺機能亢進)、


組織内に鉄の濃度が異常に高い人(ヘモクロマトーシス)、


血液中のマグネシウム濃度が異常に低い人(低マグネシウム血症)など、


他の病気がある人に起こることがありますが、偽痛風患者の大半は、


これらの病気や状態はみられません。


この病気は遺伝性の場合もあります。


症状は多岐にわたっています。


一部の患者では、痛みを伴う関節炎の発作は、


膝や手首など比較的大きな関節に起こります。


別の患者では、腕や脚の関節に慢性の痛みやこわばりが長びくため、

関節リウマチと混同されがちです。


偽痛風の発作は痛風発作よりも軽症ですが、痛風同様に熱が出ます。


発作と発作の間は痛みを感じないという人もいれば、


関節に大量の結晶が沈着しているのに痛みがまったくないという人もいます。


痛風とは異なり、偽痛風では結節は生じません。


偽痛風 診断


医師は、炎症を起こしている関節の関節液を針で吸引して診断をつけます。



関節液には、尿酸結晶よりもピロリン酸カルシウム結晶が認められます。


これらの結晶は偏光顕微鏡で判別できます。


ピロリン酸カルシウム結晶のかたまりは、


尿酸結晶と異なり放射線を通さないため、


X線検査によっても判別できます。


偽痛風 経過 治療


炎症を起こした関節は問題なく完治することもありますが、


多くの場合、永続的な損傷が残り、


中には関節がひどく破壊されるため、


シャルコー関節と混同されてしまうことがあります。


通常、治療により急性発作を止めて、


次の発作を予防することが可能ですが、


関節へのダメージを防ぐことはできません。


ほとんどの場合、COX-2阻害薬を含む非ステロイド性抗炎症薬を使用して、


関節の痛みと炎症を抑えます。


発作中はコルヒチンを静注して関節の炎症と痛みを軽減し、


新たな発作を予防するために毎日低用量のコルヒチンを経口で投与することがあります。


ときには、過剰な関節液を抜き取って、


炎症を抑えるためにステロイド懸濁液を関節に注射します。


長期にわたって治療を継続できる薬はありませんが、


理学療法(筋肉強化運動や関節可動域訓練)は有用です。













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