肺炎球菌性肺炎は、ペニシリンやセファロスポリンなど、数種類の抗生物質で治療しますが、
最近10年間でこれらの抗生物質が徐々に効きにくい(薬剤耐性)タイプの肺炎球菌が出てきています。
薬剤耐性の肺炎球菌に感染した場合、またはペニシリンに対してアレルギーのある場合は、
エリスロマイシン、フルオロキノロン、その他の抗生物質を代わりに使います。
インフルエンザ菌性肺炎:
インフルエンザ菌は、インフルエンザを起こすインフルエンザウイルスと名前は同じですが、
異なる細菌です。インフルエンザ菌b型は最も毒性が強く、主に5歳未満の子供に対し、
髄膜炎や喉頭蓋炎、肺炎などの重い病気を引き起こします。しかし、
インフルエンザ菌b型ワクチンの普及により、インフルエンザ菌による重い病気は減少しています。
この肺炎は、アメリカ先住民、イヌイット、黒人、鎌状赤血球症の患者、
免疫力が低下している人によくみられます。
これらの症例のほとんどは、
インフルエンザ菌b型ワクチンに含まれている種類とは異なるインフルエンザ菌によって発症します。
感染の徴候は、発熱、たんを伴うせき、息切れなど、典型的な肺炎の症状です。
インフルエンザ菌b型肺炎の治療には抗生物質を使います。
普通は経口用のトリメトプリム‐スルファメトキサゾールが使われます。
他の抗生物質も同様の効果があります。
レジオネラ症:
レジオネラ症は、レジオネラ‐ニューモフィラや他の種類のレジオネラ菌が原因で発症します。
レジオネラ症は、肺炎全体の約1〜8%、病院内で感染する重症な肺炎の約4%を占めます。
レジオネラ菌は水の中で生息しており、
空調システムやシャワーなどの送水設備を通じて広がったときに、
ホテルや病院で大発生します。どの人からどの人へ直接感染したのか特定できません。
レジオネラ症は年齢を問わず発症しますが、中高年以上によくみられます。
タバコを吸う人、ステロイド薬を服用している人、慢性的な腎疾患の患者、
臓器移植を受けた人などではさらにリスクが高くなります。
レジオネラ症は命にかかわることもあります。
疲労感、発熱、頭痛、筋肉痛などの初期症状は、
感染から2〜10日後に現れます。乾いたせきはその後、
たんの絡むせきに変わります。重症の場合は、ひどい息切れを起こし、
下痢や精神障害などもみられます。
2009年8月31日月曜日
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