けいれん性の腹痛と下痢が繰り返して起こる場合、
特に家族にクローン病患者がいる場合や肛門周囲に症状がある場合にクローン病を疑います。
関節、眼、皮膚の炎症も診断の手がかりになります。
触診では下腹部にしこりや盛り上がりを触れ、特に右側にそれがよくみられます。
クローン病を確定できる特異的な検査はありませんが、血液検査では貧血がみられ、
白血球数の異常増加や、血液中のタンパク質であるアルブミンの減少などから、
炎症が生じていることがわかります。
診察と血液検査が済んだら、
通常は大腸内視鏡検査(柔軟な観察用チューブを用いた大腸の検査)
と生検(顕微鏡で調べるための組織サンプルの切除)を行います。
クローン病が小腸内に限局している場合は、大腸内視鏡検査では病気を発見できません。
しかしクローン病は普通、バリウムを飲んでから行う造影X線検査で診断がつきます。
浣腸を行った後にバリウムを飲んで撮影したX線画像は、
大腸のクローン病に特徴的な像を映し出します。
CT検査は、クローン病と潰瘍性大腸炎を判別するのに有用な情報を映し出し、
膿瘍や瘻などの消化管壁の外側に起こる合併症を診断するのに最も有効な検査です。
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2011年4月30日土曜日
消化器の病気 『クローン病は限局性腸炎 症状 合併症』
クローン病の初期症状で最も多いのは、出血を伴う慢性下痢、けいれん性の腹痛、
発熱、食欲不振、体重減少です。
これらの症状は数日間から数週間継続し、治療しなくとも治まります。
しかし一度発作を起こしただけで完全に回復することはきわめてまれです。
クローン病は生涯を通して不規則な間隔で再発します。
再発は軽いことも重いこともあり、短いことも長びくこともあります。
重症の場合は激痛や脱水、血液量の減少が起こります。
なぜ症状が回復したり悪化したりするのか、何が再発のきっかけなのか、
重症度を左右するものが何か、はわかっていません。
炎症は腸の同じ場所に再発する傾向にありますが、
患部を手術で切除した後には別の領域に広がることもあります。
一般的な合併症は、腸閉塞や感染部位に膿がたまる状態(膿瘍[のうよう])
と腸に異常な通路(瘻[ろう])が形成されることです。
瘻は腸の異なった2つの場所をつなぎます。また、瘻は腸と膀胱(ぼうこう)をつないだり、
特に肛門周辺では、腸と皮膚表面をつないでしまうこともあります。
小腸の瘻はよくみられても、大きな穿孔(せんこう)はまれです。
大腸が広範囲にクローン病にかかった場合は、直腸に出血がよく起こり、
何年か後には結腸癌(大腸の癌)になるリスクが非常に高くなります。
クローン病にかかった人の約3分の1は、肛門周囲の症状が現れ、
特に多いのは肛門粘膜の内側の瘻と裂肛です。
クローン病は体の他の場所に影響を及ぼす合併症を起こすことがあります。
胆石、栄養素の吸収不足、尿路感染症、腎結石、
臓器へのアミロイドタンパクの沈着(アミロイド症)などです。
クローン病で胃腸症状が再発すると、患者には関節の炎症(関節炎)、
白眼の上強膜炎、口にアフタ性口内炎、腕や脚の皮膚の結節の炎症(結節性紅斑)
、皮膚が紫がかって膿がたまる壊疽性膿皮(えそせいのうひ)症などが起こります。
クローン病の消化器症状が再発していない時期でも、
脊椎(せきつい)の炎症(強直性脊椎炎)、股関節(こかんせつ)の炎症(仙腸骨炎)、
眼の内部の炎症(ぶどう膜炎)、胆管の炎症(原発性硬化性胆管炎)を起こします。
小児では、腹痛や下痢などの胃腸症状はしばしば主要な症状ではなく、
胃腸症状がまったく現れないことさえあります。
代わりに、成長遅延、関節の炎症、発熱、
貧血による脱力と疲労などが主な症状となります。
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発熱、食欲不振、体重減少です。
これらの症状は数日間から数週間継続し、治療しなくとも治まります。
しかし一度発作を起こしただけで完全に回復することはきわめてまれです。
クローン病は生涯を通して不規則な間隔で再発します。
再発は軽いことも重いこともあり、短いことも長びくこともあります。
重症の場合は激痛や脱水、血液量の減少が起こります。
なぜ症状が回復したり悪化したりするのか、何が再発のきっかけなのか、
重症度を左右するものが何か、はわかっていません。
炎症は腸の同じ場所に再発する傾向にありますが、
患部を手術で切除した後には別の領域に広がることもあります。
一般的な合併症は、腸閉塞や感染部位に膿がたまる状態(膿瘍[のうよう])
と腸に異常な通路(瘻[ろう])が形成されることです。
瘻は腸の異なった2つの場所をつなぎます。また、瘻は腸と膀胱(ぼうこう)をつないだり、
特に肛門周辺では、腸と皮膚表面をつないでしまうこともあります。
小腸の瘻はよくみられても、大きな穿孔(せんこう)はまれです。
大腸が広範囲にクローン病にかかった場合は、直腸に出血がよく起こり、
何年か後には結腸癌(大腸の癌)になるリスクが非常に高くなります。
クローン病にかかった人の約3分の1は、肛門周囲の症状が現れ、
特に多いのは肛門粘膜の内側の瘻と裂肛です。
クローン病は体の他の場所に影響を及ぼす合併症を起こすことがあります。
胆石、栄養素の吸収不足、尿路感染症、腎結石、
臓器へのアミロイドタンパクの沈着(アミロイド症)などです。
クローン病で胃腸症状が再発すると、患者には関節の炎症(関節炎)、
白眼の上強膜炎、口にアフタ性口内炎、腕や脚の皮膚の結節の炎症(結節性紅斑)
、皮膚が紫がかって膿がたまる壊疽性膿皮(えそせいのうひ)症などが起こります。
クローン病の消化器症状が再発していない時期でも、
脊椎(せきつい)の炎症(強直性脊椎炎)、股関節(こかんせつ)の炎症(仙腸骨炎)、
眼の内部の炎症(ぶどう膜炎)、胆管の炎症(原発性硬化性胆管炎)を起こします。
小児では、腹痛や下痢などの胃腸症状はしばしば主要な症状ではなく、
胃腸症状がまったく現れないことさえあります。
代わりに、成長遅延、関節の炎症、発熱、
貧血による脱力と疲労などが主な症状となります。
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消化器の病気 『クローン病は限局性腸炎』
クローン病は限局性腸炎あるいは肉芽腫性回腸炎や回結腸炎ともいわれ、
腸壁に起こる慢性炎症で消化管のどの部位にも起こります。
クローン病の原因はわかっていません。
研究者たちは、免疫系の機能不全により環境、食事、
感染などの要因に対して腸が過剰に反応するためと考えています。
一部の人はこの免疫系の機能不全に対する遺伝的素因をもっています。
タバコの喫煙もクローン病の発症と、定期的な症状の再発に関連しているようです。
過去数十年間に、クローン病は世界中で一般的にみられるようになりました。
男女間に頻度の差はなく、ほとんどの場合35歳よりも前、普通は15?25歳の間に発症します。
クローン病が最もよく起こる場所は、小腸の最後の部分の回腸と大腸です。
しかし口から肛門までの消化管のどの部分にも起こることがあり、肛門周囲の皮膚にまで及びます。
クローン病が小腸だけに起こるのは全体の35%、大腸だけに起こるのが20%、
小腸の後半と大腸にまたがるものが45%となっています。
クローン病は、正常な部分を間に挟んで消化管の数カ所に起こることがあります。
クローン病に罹患した腸の部分は非常に厚くなります。
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クローン病の原因はわかっていません。
研究者たちは、免疫系の機能不全により環境、食事、
感染などの要因に対して腸が過剰に反応するためと考えています。
一部の人はこの免疫系の機能不全に対する遺伝的素因をもっています。
タバコの喫煙もクローン病の発症と、定期的な症状の再発に関連しているようです。
過去数十年間に、クローン病は世界中で一般的にみられるようになりました。
男女間に頻度の差はなく、ほとんどの場合35歳よりも前、普通は15?25歳の間に発症します。
クローン病が最もよく起こる場所は、小腸の最後の部分の回腸と大腸です。
しかし口から肛門までの消化管のどの部分にも起こることがあり、肛門周囲の皮膚にまで及びます。
クローン病が小腸だけに起こるのは全体の35%、大腸だけに起こるのが20%、
小腸の後半と大腸にまたがるものが45%となっています。
クローン病は、正常な部分を間に挟んで消化管の数カ所に起こることがあります。
クローン病に罹患した腸の部分は非常に厚くなります。
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