肝臓癌の症状は、肝細胞癌で最初に現れる症状は腹痛や体重減少で、
上腹部に大きなかたまりが感じられます。長年にわたる肝硬変のあった患者では、
予期しない突然の症状悪化に見舞われることがあります。発熱もみられます。
腫瘍の破裂や出血による突然の腹痛やショック(極度の低血圧)が、
最初の症状となる場合もあります。
肝臓癌の診断は、肝臓癌の患者では概して、
アルファ‐フェトプロテインの血中濃度が高くなっています。
血液検査ではまれに、血糖値の低下、カルシウムや脂質の血中濃度上昇、
赤血球数の増加がみられることがあります。
初期には症状からの診断は困難です。触診で肝臓の腫大がわかるようになると、
特に肝硬変を長く患っている人では、肝臓癌が疑われます。
聴診器を肝臓の上にあてると、ザーザーという雑音や、
ガリガリという雑音が聞こえることがあります。
ときには症状が現れていない癌が、腹部超音波検査、CT検査、MRI検査で見つかることもあります。
日本のようにB型肝炎ウイルスが多い地域では、
超音波検査によってB型肝炎感染患者の肝臓癌スクリーニングを行っています。
造影剤を肝臓内の動脈(肝動脈)に注入して肝動脈造影を行うと、
肝臓癌がはっきりとわかる場合があります。
この画像には肝血管の位置が正確に示されるので、肝臓癌を切除する手術の際に特に役立ちます。
肝生検では肝臓から小さな組織片を採取して顕微鏡で調べ、診断を確定します。
一般に、肝生検での出血その他のリスクはわずかです。
肝臓癌の経過・治療
肝臓癌は、日本のように、
定期的なスクリーニングによる早期発見例が多い地域では生存率は高くなっています。
腫瘍が小さく手術で切除できた人では、術後の経過は良好な場合があります。
化学療法薬は、静脈に注入または、肝臓内の癌細胞に高い濃度で直接到達するように、
肝動脈に注入することもできます。
化学療法薬は一時的に腫瘍の増殖を遅らせることはできますが、
癌を根治させることはできません。
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2009年9月4日金曜日
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