胃炎≫ 治療
胃炎の症状は、
その原因にかかわらず、
胃酸を中和する薬や胃酸の分泌を減少させる薬で改善します。
すでに産生されて胃の中に放出された胃酸を中和する薬を制酸薬といい、
症状が軽い場合はこの制酸薬で十分効果が得られます。
しかし、
制酸薬は1日数回服用する必要がある上、
しばしば下痢や便秘を起こします。
胃酸の分泌を減少させる薬には、
ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)
やプロトンポンプ阻害薬などがあります。
H2ブロッカーは制酸薬より症状を軽くする効果が大きく、
服用も簡単です。
プロトンポンプ阻害薬は特に強力な治療が必要な場合に使われます。
胃炎に細菌感染症を伴っている場合は抗生物質も投与されます。
胃粘膜を保護する薬であるスクラルファートを使うこともあります。
胃炎が胃潰瘍になり穿孔した場合は緊急手術が必要です。
びらん性胃炎では、
非ステロイド性抗炎症薬など胃粘膜を刺激する薬を避ける必要があります。
胃粘膜を保護するためにプロトンポンプ阻害薬や
ミソプロストールが処方されることもあります。
コキシブ系薬剤
(セレコキシブ[商品名セレブレックス:CELEBREX]などのCOX-2阻害薬)
はそれ以前のNSAIDsよりも胃壁を刺激する可能性は低いものの、
最近の種々の試験では、
コキシブ系薬剤は長期使用により心発作および脳卒中の
リスクを高めることが示されています。
したがって、
コキシブ系薬剤の投与は慎重に行う必要があります。
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2013年6月12日水曜日
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