メニエール病 診断 治療
めまいと、片側の耳の耳鳴りと難聴という典型的な症状がみられれば、
メニエール病が疑われます。
聴力検査を行い、ときにMRI検査も実施して、
ほかの原因がないか調べます。
減塩食と利尿薬によって発作の頻度を減らせる場合もあります。
発作が起こったときには、メクリジン、ロラゼパム、
スコポラミンなどの薬を内服すると、一時的にめまいが治まります。
スコポラミンは肌に貼るパッチ剤もあります。吐き気や嘔吐は、
プロクロルペラジン入りの座薬で軽減されます。
薬を用いてもめまい発作が治まらず、
日常生活に支障を来すほど頻繁に起こる場合の対処法として、
内耳のリンパ液圧の低下や、
内耳の平衡機能の破壊を目的とした処置があります。
内リンパ嚢開放術は最も穏やかな処置で、
しなやかな薄いプラスチック製シートを内耳に留置する方法です。
ゲンタマイシン溶液を鼓膜から中耳へ注入し、
内耳の平衡機能を低下させる方法もあります。
間隔を空けて何回も注入すると効果的です。
ただし、この処置によって重度の難聴や慢性的な
平衡機能の低下が起こるおそれがあります。
内耳前庭神経を切断すると内耳の平衡機能が永久的に破壊されますが、
聴力は残り、めまいも99%はコントロールできます。
この処置は通常、内リンパ嚢開放術の実施後も改善がみられない場合や、
めまい発作を完全になくしたい場合に行われます。
めまいが日常生活に支障を来すほど激しく、
発症している側の耳ですでに著しく聴力が損なわれている場合には、
迷路摘出術という処置で半規管を完全に取り除きます。
これらの処置はいずれも重症のめまいを治療するためのもので、
メニエール病にしばしば伴う難聴の改善には役立ちません。
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2011年6月9日木曜日
中内耳の病気!「 メニエール病 」
メニエール病は、めまい(自分や周囲がぐるぐる回るような感覚)
の激しい発作が繰り返し起こる病気で、聴力低下や耳鳴りを伴います。
メニエール病は、内耳のリンパ液の産生量と吸収量の
バランスが崩れることにより起こると考えられています。
通常は、分泌と吸収が絶えず行われて、リンパ液は一定量に保たれています。
ところが内耳リンパ液の産生量が増えたり吸収量が減ったりすると、
この均衡が崩れてリンパ液の量が増えてしまいます。
産生量や吸収量が変化する原因はわかっていません。
症状としては、回転性の激しいめまいが何の前ぶれもなく突然起こり、
吐き気や嘔吐を伴います。
これらの症状は通常2~3時間続きますが、
まれに24時間近く続くこともあります。
発症した側の耳に、閉塞感や圧迫感が周期的に生じます。
聴力に変動がみられ、数年かけて徐々に悪化していきます。
耳鳴りは恒常的な場合も断続的な場合もあり、
めまい発作の最中や前後に悪化することがあります。
難聴や耳鳴りは、普通は片側の耳だけに起こります。
あるタイプのメニエール病では、
最初のめまい発作が起こる数カ月もしくは数年前に難聴と耳鳴りが発症し、
めまい発作が起こりはじめると聴力が回復します。
続きます>>
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の激しい発作が繰り返し起こる病気で、聴力低下や耳鳴りを伴います。
メニエール病は、内耳のリンパ液の産生量と吸収量の
バランスが崩れることにより起こると考えられています。
通常は、分泌と吸収が絶えず行われて、リンパ液は一定量に保たれています。
ところが内耳リンパ液の産生量が増えたり吸収量が減ったりすると、
この均衡が崩れてリンパ液の量が増えてしまいます。
産生量や吸収量が変化する原因はわかっていません。
症状としては、回転性の激しいめまいが何の前ぶれもなく突然起こり、
吐き気や嘔吐を伴います。
これらの症状は通常2~3時間続きますが、
まれに24時間近く続くこともあります。
発症した側の耳に、閉塞感や圧迫感が周期的に生じます。
聴力に変動がみられ、数年かけて徐々に悪化していきます。
耳鳴りは恒常的な場合も断続的な場合もあり、
めまい発作の最中や前後に悪化することがあります。
難聴や耳鳴りは、普通は片側の耳だけに起こります。
あるタイプのメニエール病では、
最初のめまい発作が起こる数カ月もしくは数年前に難聴と耳鳴りが発症し、
めまい発作が起こりはじめると聴力が回復します。
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中内耳の病気!「 乳様突起炎 」
乳様突起炎は、
耳の後ろの隆起した骨(乳様突起)が細菌の感染により炎症を起こした状態です。
この病気は未治療の、あるいは受けた治療が不適切だった急性中耳炎が、
中耳の周囲にある乳様突起という骨へ広がることによって起こります。
症状は通常、急性中耳炎の発症後2週間以上たってから現れ、
感染が広がるにつれて乳様突起の内側の部分が破壊されていきます。
骨の中に膿がたまって膿瘍(のうよう)になります。
乳様突起の部分を覆っている皮膚は赤く腫れ、触れると痛み、
耳介が前下方へ押された状態になります。
このほか発熱、耳の周囲や耳の中の痛み、
大量のどろりとした耳だれといった症状がみられます。
ズキズキする痛みが長く続き、難聴が進みます。
CT検査で、乳様突起内部の乳突蜂巣(にゅうとうほうそう)
(骨の内部のハチの巣状の空洞で、通常は空気が入っている)
が液体で満たされているのがわかります。
炎症が進行するとともに、この部分が拡大します。
適切に治療しないと、乳様突起炎が元で聾(ろう)、
敗血症、髄膜炎(脳を覆っている組織の感染)、
脳膿瘍になったり、死に至る場合もあります。
抗生物質の静脈注射や点滴により治療します。
耳だれを採取して感染を引き起こしている細菌を特定し、
最も有効と考えられる抗生物質を投与します。
症状が良くなってきたら経口投与に切り替え、
最低でも2週間は治療を続けます。
骨の内部に膿瘍がみられる場合は、
乳様突起開放術という手術を行って膿を排出する必要があります。
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この病気は未治療の、あるいは受けた治療が不適切だった急性中耳炎が、
中耳の周囲にある乳様突起という骨へ広がることによって起こります。
症状は通常、急性中耳炎の発症後2週間以上たってから現れ、
感染が広がるにつれて乳様突起の内側の部分が破壊されていきます。
骨の中に膿がたまって膿瘍(のうよう)になります。
乳様突起の部分を覆っている皮膚は赤く腫れ、触れると痛み、
耳介が前下方へ押された状態になります。
このほか発熱、耳の周囲や耳の中の痛み、
大量のどろりとした耳だれといった症状がみられます。
ズキズキする痛みが長く続き、難聴が進みます。
CT検査で、乳様突起内部の乳突蜂巣(にゅうとうほうそう)
(骨の内部のハチの巣状の空洞で、通常は空気が入っている)
が液体で満たされているのがわかります。
炎症が進行するとともに、この部分が拡大します。
適切に治療しないと、乳様突起炎が元で聾(ろう)、
敗血症、髄膜炎(脳を覆っている組織の感染)、
脳膿瘍になったり、死に至る場合もあります。
抗生物質の静脈注射や点滴により治療します。
耳だれを採取して感染を引き起こしている細菌を特定し、
最も有効と考えられる抗生物質を投与します。
症状が良くなってきたら経口投与に切り替え、
最低でも2週間は治療を続けます。
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