2015年10月5日月曜日
消化器≫≫炎症性腸疾患の病気≫≫潰瘍性大腸炎 経過 治療
消化器≫≫炎症性腸疾患の病気≫≫潰瘍性大腸炎 経過 治療
一般に潰瘍性大腸炎は慢性疾患で、
良くなったり悪くなったり(再燃と寛解)を繰り返します。
全体の約10%が、
急激に進行する初期症状から重篤な合併症を来します。
他の10%は一度の発作だけで完全に回復します。
しかし、発作が一度だけですむ人は、
実際には潰瘍性大腸炎による潰瘍化ではなく、
見つかっていなかった感染症によることもあります。
経過の見通し(予後)は、
炎症と潰瘍が直腸だけに限局している潰瘍性直腸炎が最も良く、
重篤な合併症はほとんどみられません。
しかし、
約10~30%では潰瘍性直腸炎が大腸全体に広がり、
潰瘍性大腸炎となります。
治療は、
炎症を抑え、
症状を軽減し、
体液と栄養素を補うことを目的として行います。
食事制限:
便中に血液が失われることによる貧血は、
鉄剤の補給で改善されます。
炎症を起こしている大腸の内膜が傷つかないように、
生野菜と果物は避けます。
乳製品を含まない食事により、
症状が軽減することがあるので、
試してみる価値はありますが、
効果がなければ続ける必要はありません。
下痢止め薬:
抗コリン作用薬、
または少量のロペラミドやジフェノキシレートは、
比較的症状の軽い下痢に用いられます。
もっと激しい下痢には、
高用量の
ジフェノキシレート、
脱臭アヘンチンキ、
ロペラミド、コデイン
などが必要になるでしょう。
重症のケースでは、
これらの薬による中毒性巨大結腸を引き起こさないように
投与後の状態を慎重に観察します。
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