2012年9月21日金曜日

脂肪肝、肝硬変、その他疾患『アルファ1‐アンチトリプシン欠損症』

アルファ1‐アンチトリプシン欠損症


アルファ1‐アンチトリプシン欠損症は遺伝性の病気で、


アルファ1‐アンチトリプシンという酵素がないために


肺や肝臓の病気が引き起こされます。


アルファ1‐アンチトリプシンは肝臓でつくられ、


血流へと分泌される酵素です。


酵素は血流から特定の組織に取りこまれ、


その組織で生成する体液中に分泌されます。


アルファ1‐アンチトリプシンは、


唾液(だえき)、


十二指腸液、


肺分泌物、


涙液、


鼻腔分泌物、


脳脊髄液の中に存在します。


アルファ1‐アンチトリプシンはタンパク質を分解する酵素


(プロテアーゼ)の作用を抑制します。


アルファ1‐アンチトリプシンがなかったり量が少ないと、


プロテアーゼの働きで、


特に肺や肝臓の組織に障害が生じます。


アルファ1‐アンチトリプシン欠損症では、


肝臓がこの酵素を細胞の外に分泌できなくなります。


このため酵素が肝細胞内にたまり、


肝細胞の損傷を引き起こします。


この病気は通常は小児の段階で見つかりますが、


その多くは成人になる前に死亡するため、


成人にはほとんどみられません。


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