2014年1月10日金曜日
消化器≫≫消化器系腫瘍 ≫≫食道癌 ⑤
あまりみかけませんが、
食道癌の中には悪性リンパ腫(リンパ系の癌)
や平滑筋肉腫(食道の平滑筋にできる癌)、
転移性癌(別の部位から食道に転移した癌)があります。
いずれも女性よりも男性に多くみられます。
悪性リンパ腫を発症する危険因子は、
ヘリコバクター‐ピロリ(H.ピロリ)によると思われる感染症
(H.ピロリによって潰瘍が生じます)、
免疫機能不全、
放射線の被ばく
(偶発的に浴びた場合や、食道付近の癌を治療するための放射線療法に伴うもの)です。
食道への癌転移の危険因子は、
どの部位に最初の癌が発生したかによって異なります。
肝臓癌、乳癌、皮膚癌の1種である黒色腫は、
他の部位の癌に比べて、
食道へ転移(転移性癌)しやすい傾向があります。
平滑筋肉腫については、
発症の危険因子はわかっていません。
悪性リンパ腫は、
化学療法と放射線療法の併用で生存期間が延び、
治癒することもあります。
平滑筋肉腫は、
手術で腫瘍を切除すると症状は一時的に改善しますが、
癌が完治する見込みはありません。
手術後に化学療法を行うと、
わずかに生存期間が延びます。
転移性癌は、
食道を閉塞するおそれがあるので、チューブ(ステント)
を留置したりレーザー治療で閉塞部を治療します。
転移性癌に対する化学療法または放射線療法の適応は、
食道へ転移した癌のタイプによって異なります。
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