2009年11月28日土曜日

癌の基礎知識 「免疫療法」

モノクローナル抗体療法では、細胞表面の特定のタンパク質に結合する抗体を、体外で人工的に生産して使います。

トラスツズマブはこうした抗体の1つで、進行した乳癌のある女性に単独で、あるいは化学療法薬との併用で使われています。

リツキシマブは、リンパ腫や慢性リンパ球性白血病の治療に使われます。

ゲムツズマブ・オゾガミシンは抗体と薬を組み合わせたもので、急性骨髄性白血病の一部の患者に有効です。

放射性同位元素を結合させた抗体を使えば、癌細胞に放射線を直接照射できます。



生物学的反応調節物質(BRM)は免疫システムの能力を増強し、癌細胞を見つけて破壊するために使われます。

正常な細胞を刺激して、情報を伝達する化学物質(メディエーター)をつくらせるなどの作用があります。

インターフェロンは最もよく知られている生物学的反応調節物質で、広く使われています。ヒトのほとんどの細胞はもともとインターフェロンをつくりますが、遺伝子組み換えで人工的につくることもできます。

その作用の正確なしくみはまだわかっていませんが、インターフェロンはいくつかの癌の治療に使われ、カポジ肉腫の約30%、慢性骨髄性白血病の大多数、腎細胞癌と悪性黒色腫では10~15%の患者で効果が認められています。







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