発癌の危険性は、
さまざまな遺伝的要因や環境的要因によって増大します。
ある家族では、
特定の癌になるリスクが普通の人よりも高いことがあります。
リスクが増大する原因は、単一の遺伝子による場合もあれば、
いくつかの遺伝子の相互作用による場合もあります。
家族に共通する環境的な要因が遺伝子の相互作用に影響し、
発癌を促す場合もあります。
染色体の数や構造の異常も癌のリスクを増大させます。
たとえばダウン症の人には21番染色体が通常の2本ではなく3本あり、
急性白血病の発症リスクが普通の人の12~20倍になります。
癌の中にはウィルムス腫瘍、網膜芽細胞腫、
神経芽細胞腫などのように、
ほとんど小児にしか発生しないものがあります。
これらの癌が小児に生じる原因はまだ解明されていませんが、
遺伝的要因は危険因子の1つです。
一方、ほとんどの癌は成人により多く発生します。
発癌率が高くなっていくのは、
より多くの発癌物質に長期間さらされる一方で、
生体の免疫システムは弱まっていくためと考えられます。
2009年9月26日土曜日
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