口腔癌の種類
扁平上皮癌は口腔癌の中で最も多く、40%近くが下唇に発生し、
残りの多くは口底や舌に発生します。
硬いかたまりや境界がはっきりした潰瘍ができ、断続的に出血します。
患部は白色、赤色、あるいは赤白入り混じった色に変色し、
表面はなめらかで隆起しています。
いぼ状癌と呼ばれる口腔癌では、口の粘膜の表面に白色の溝が現れます。
悪性黒色腫やカポジ肉腫は、それほど数は多くありません。
悪性黒色腫は日焼けが関係していて、普通皮膚の表面に発生します。
ただし口の中にできることもあり、
特に口蓋に最も多く発生する悪性黒色腫は、
皮膚に発生した癌が口へ転移したものです。
悪性黒色腫は境目が均一ではなく、凸凹の不規則な形をしています。
色は暗紫色、茶色、黒色とさまざまで点状や斑状に現れます。
他のほとんどの癌と同様に出血することもあります。
カポジ肉腫は、皮膚の近くにある血管、
あるいは口の中やのどの粘膜にできる癌です。
エイズ患者ではカポジ肉腫は口の中、特に口蓋に発生します。
腫瘍は紫色や茶色をしていて、わずかに隆起しています。
唾液腺癌は良性腫瘍よりも発生数はずっと少なく、
最も多くみられるのが粘液性類表皮癌です。
粘液性類表皮癌は、口蓋の小唾液腺に多く発生します。
塊状の腫瘍が、下あごの下や奥にある大唾液腺の1つに発生します。
あごの骨癌には、骨肉腫と転移性腫瘍があります。
転移性腫瘍とは、体の他の部分で発生した癌があごへ広がったものをいいます。
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2012年4月30日月曜日
口の腫瘍!『悪性腫瘍』 Ⅱ
口の腫瘍!『悪性腫瘍』
悪性腫瘍
早期に発見するほど治癒の可能性が高くなるため、
身体検査や歯科健診を受けるときには口腔癌のスクリーニング検査も行うべきです。
直径約1センチメートル以下の悪性腫瘍ならば、通常は治癒します。
しかし残念ながら、ほとんどの悪性腫瘍は、
それ以上に大きくなってあごの下や首のリンパ節へ広がるまで診断されません。
発見が遅れると口腔癌の25%は死に至ります。
悪性腫瘍 危険因子
遺伝的要因については十分に解明されていませんが、
一部の人にとっては口腔癌を発症しやすい原因となっています。
口腔癌の2大危険因子は喫煙と飲酒です。
これらは自分でコントロールできます。
タバコ(特に1日に2箱以上)、葉巻、パイプタバコ、かみタバコ、
歯や歯ぐきにすりつけるかぎタバコなどの喫煙による口腔癌が、
口腔癌全体の80~90%を占めています。
タバコと葉巻は口腔癌発症の危険因子として同程度の高い危険性があり、
その次に危険性が高いのがかみタバコとパイプ喫煙です。
毎日の飲酒や大量の飲酒(特に1日に6杯以上)は、
口腔癌のリスクを増大させます。
喫煙と飲酒の両方を習慣的に行っている人は、
当然どちらか1つだけの人よりも癌を発症しやすくなります。
マウスウオッシュに含まれるアルコールも口腔癌に対する
危険性があることが確かめられています。
したがって、喫煙や飲酒をする人は、
マウスウオッシュのラベルの成分表示をチェックして、
アルコール分ができるだけ少ないものを選ぶようにします。
以前に口腔癌にかかったことがある人は、再発する可能性があります。
遺伝的素因や癌治療に用いられる放射線照射も癌再発の一因となります。
口腔癌の発症後も喫煙と飲酒を続けている人は、
そうではない人たちと比べて再発の危険性が2倍以上になります(30%対12%)。
歯や歯の詰めものが壊れてとがった縁や、
入れ歯などによって繰り返し刺激されていると口腔癌のリスクが増大します。
梅毒は、何年間も治療をせずに放っておくと、
唯一舌の先端にできる舌癌を引き起こします。
有害な太陽光線は口唇癌の原因となります。
口腔癌の約3分の2は男性に起きていますが、
過去20~30年間の女性喫煙者の増加に伴って、
男女差が少なくなっています。
他のほとんどの癌と同様に、
年をとるにつれて口腔癌のリスクは増大します。
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