2018年6月13日水曜日

心臓・血管>>心不全 予防・治療Ⅶ

心臓・血管>>心不全 予防・治療Ⅶ

心不全の治療の根幹を成す薬は、
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬です。
ACE阻害薬は症状を軽減し、
入院期間を短縮するだけではなく、
寿命を延ばします。
ACE阻害薬は、正常な血圧の上昇にかかわるホルモンである
アンジオテンシンIIとアルドステロンの血中濃度を低下させます。
これによってACE阻害薬は動脈と静脈を拡張させ、
腎臓の水分排泄を促進し、
心臓にかかる負担を減らします。
また、心臓と血管の壁に直接有益な作用をもたらす可能性もあります。
アンジオテンシンII受容体拮抗薬は、
ACE阻害薬と似た作用があります。
アンジオテンシンII受容体拮抗薬は
ACE阻害薬と併用する場合もありますが、
副作用のせきのためにACE阻害薬を使用できない一部の人に対しては、
単独で使用される場合もあります。
しかし、アンジオテンシンII受容体拮抗薬の心不全の治療における有効性は、
まだ評価中の段階です。
その他の血管拡張薬は、
ACE阻害薬と比べると効果の面で劣るため、あまり使われません。
ただし、ACE阻害薬が効かない人やACE阻害薬を使えない人では、ヒドララジン、
硝酸イソソルビド、ニトログリセリンの
皮膚に貼るテープ剤やスプレー剤などが使われます。
>>>次へ続く