形質細胞疾患はまれな病気です。
この病気は、あるグループ(クローン)の形質細胞が過剰に増殖して異常な抗体を大量に産生することから始まります。
形質細胞は白血球の1種であるBリンパ球から生じ、体が感染と闘うのを助ける抗体(免疫グロブリン)をつくります。
形質細胞は主に骨髄とリンパ節にあります。
すべての形質細胞は何度も分裂して、多数のまったく同じ細胞になります。
同一細胞がつくるグループをクローンといいます。
クローンの細胞は、決まった種類の抗体を1種類だけ産生します。
人間の体は常時さまざまな感染微生物にさらされていますが、クローンは何千種類もあるので、
体は非常に多くの種類の抗体をつくることができ、
そういった感染微生物と闘うことができるしくみになっています。
形質細胞疾患では、あるクローンの形質細胞が制御を失って増加し、
Mタンパク質と呼ばれる単一の抗体(モノクローナル抗体)が大量につくられます。
正常な抗体では軽鎖(L鎖)と重鎖(H鎖)という2種類の鎖がそれぞれ対になっていますが、
単クローン性免疫グロブリン血症などの場合には、抗体が不完全で、
L鎖かH鎖のいずれか一方しかないことがあります。
異常な形質細胞とそれが産生する抗体は1種類に限られるため、
感染と闘うための他の種類の抗体が少なくなります。
そのため、形質細胞疾患がある患者は、感染症にかかるリスクが高くなります。
異常な形質細胞の増殖が続くと、さまざまな組織や臓器に侵入して損傷を与えます。
また、形質細胞のクローンがつくる抗体が、重要な臓器、特に腎臓に障害を与えることがあります。
形質細胞疾患には、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)、
多発性骨髄種、マクログロブリン血症、H鎖病(重鎖病)などがあります。
これらの病気は高齢者に比較的多くみられます。
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2011年12月24日土曜日
白血球の病気!『好塩基球の病気』
血液1マイクロリットル中の好塩基球数は0~300で、血液中の白血球の3%未満です。
好塩基球は、免疫系における監視機能と傷の治癒の役割を担っています。
また、ヒスタミンなどのメディエーターを放出してアレルギー反応を開始させます。
甲状腺中毒症、急性のアレルギー反応(過敏症反応)、感染などに対する反応として、
好塩基球の数が減少することがあります(好塩基球減少症)。
甲状腺機能低下症では好塩基球数の増加がみられます(好塩基球増加症)。
真性赤血球増加症や骨髄線維症などの骨髄増殖性疾患では、
好塩基球が著しく増加することがあります。
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好塩基球の数が減少することがあります(好塩基球減少症)。
甲状腺機能低下症では好塩基球数の増加がみられます(好塩基球増加症)。
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白血球の病気!『好酸球の病気』 ②
好酸球が増加すると、心臓、肺、肝臓、皮膚、神経系が損傷されます。
たとえば、レフレル心内膜炎では心臓に炎症が起こり、その結果、血栓ができたり、
心不全、心臓発作、心臓弁の機能不全に至ることがあります。
症状としては、体重減少、発熱、寝汗、疲労、せき、胸痛、浮腫、胃痛、
皮膚の発疹、痛み、衰弱、錯乱、昏睡(こんすい)などがあります。
このほか、損傷を受けた臓器に応じて症状が加わります。
これらの症状があり、好酸球数が多い状態が続いている場合は、
特発性好酸球増加症候群が疑われます。
好酸球増加の原因が寄生虫感染やアレルギー反応、その他の病気でないことが確認されると、
診断が確定します。
治療をしないと、患者の80%以上が2年以内に死亡しますが、
治療をした場合の生存率は80%以上です。
主な死因となるのは心臓の障害です。
特に治療をせず3~6カ月の経過観察だけでよい場合もありますが、
多くはプレドニゾロンやヒドロキシ尿素による治療が必要です。
これらの薬で効果がない場合は、ほかにもさまざまな薬があり、
それに好酸球を除去する処理(白血球除去)を組み合わせることができます。
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心不全、心臓発作、心臓弁の機能不全に至ることがあります。
症状としては、体重減少、発熱、寝汗、疲労、せき、胸痛、浮腫、胃痛、
皮膚の発疹、痛み、衰弱、錯乱、昏睡(こんすい)などがあります。
このほか、損傷を受けた臓器に応じて症状が加わります。
これらの症状があり、好酸球数が多い状態が続いている場合は、
特発性好酸球増加症候群が疑われます。
好酸球増加の原因が寄生虫感染やアレルギー反応、その他の病気でないことが確認されると、
診断が確定します。
治療をしないと、患者の80%以上が2年以内に死亡しますが、
治療をした場合の生存率は80%以上です。
主な死因となるのは心臓の障害です。
特に治療をせず3~6カ月の経過観察だけでよい場合もありますが、
多くはプレドニゾロンやヒドロキシ尿素による治療が必要です。
これらの薬で効果がない場合は、ほかにもさまざまな薬があり、
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