2011年7月20日水曜日

炎症性関節炎!『関節リウマチ』続き

関節リウマチ 経過 治療

非ステロイド性抗炎症薬:

非ステロイド性抗炎症薬は、


関節リウマチの関節の症状を治療するために最も広く使用されています。


この薬は関節の腫れを抑え、痛みを軽減します。


しかしすべての非ステロイド性抗炎症薬(アスピリンを含む)は胃の不調を起こすため、


胃潰瘍や十二指腸潰瘍など活動性の消化性潰瘍のある人は服用できません。


胃の不調の症状を軽減するためには、


非ステロイド性抗炎症薬を服用するときに食物を食べたり、


制酸薬、ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)といった他の薬剤(ラニチジン、


ファモチジン、シメチジン)などと一緒に服用します。


ミソプロストールやプロトンポンプ阻害薬はときに、


非ステロイド性抗炎症薬と併用投与しますが、これにより、


関節リウマチのための非ステロイド性抗炎症薬の長期服用に伴う


胃潰瘍の発症リスクを抑えることができます。


ミソプロストールの副作用は下痢で、


アスピリンやそのほかの非ステロイド性抗炎症薬を服用する場合に起こる、


吐き気や腹痛は予防できません。


アスピリンは関節リウマチの主要な治療薬として長年使われてきました。


使用量が多いと現れる副作用として、耳鳴りがあります。


現在ではアスピリンに代わって、イブプロフェン、ナプロキセン、


ジクロフェナクといった非ステロイド性抗炎症薬がよく処方されます。


これらの薬はより少ない使用量(ときには1日にわずか1~2錠)で効果が得られます。


副作用はありますが、高用量のアスピリンほどではありません。


新しいタイプの非ステロイド性抗炎症薬の1つである


シクロオキシゲナーゼ(COX-2)阻害薬(コキシブ)は、


そのほかの非ステロイド性抗炎症薬と作用は似ていますが、


胃の障害を発症するリスクはかなり低い薬剤です。


このような薬剤は血小板の機能を阻害しないため、


出血のリスクがある人にも従来の非ステロイド性抗炎症薬より安全に使用できます。


その1例がセレコキシブです。しかしながら、


コキシブの1種であるロフェコキシブ(市場から撤退)は、


長期使用後に心臓発作および脳卒中のリスクを増加することが明らかとなりました。


他のコキシブのリスクは研究されているところです。


もう1種のコキシブ、セレコキシブで心血管系症状の発現が


2.5倍増加することが最近のある試験で示されているため、


FDAによる最近の勧告では、


コキシブの投与は消化管出血のリスクが高い患者、


他のNSAIDsに対し過敏症の既往歴がある患者、


または他のNSAIDsに奏効しない患者に限定することとしています。


コキシブ系薬剤を長期使用する場合、


または心発作および脳卒中のリスクファクターを有する患者へ


投与する場合は慎重に行う必要があります。

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炎症性関節炎!『関節リウマチ』続き

関節リウマチ 経過 治療


まれに、発症しても自然と症状が出なくなることがありますが、


関節リウマチでは4人中3人の割合で治療によって症状が改善されます。


しかし、10人中少なくとも1人は重い機能障害を患います。


治療法は単純な保存療法から薬物療法、手術までさまざまです。


治療の原則は患者の体調を整えるためのもので、


休息や十分な栄養などがそうです。


遅効性薬剤は、


出現している症状の改善というよりは病気そのものの改善に使用されます。


最初は積極的な治療は最低限にとどめ、


数カ月は一般に病気の進行を遅らせる薬を追加していきます。


関節の炎症が激しい場合は、


動かし続けると関節の炎症が悪化するため、


休ませるようにします。多くの場合、


一定の休息期間をおけば関節の痛みは軽減します。


活動性が高く、痛みを伴う病期の激しい炎症でも、


少しの間ベッドで安静にしていることで痛みが軽減することがあります。


1つまたは複数の関節を固定し、


動かさずに安静を保つために固定具(スプリント)を使用することもできます。


ただし、関節周囲の筋力の低下や関節が固まってしまうことを防ぐには、


関節をある程度動かすことも必要です。


栄養バランスのとれた食事を適度な量、規則正しく摂取します。


魚類や植物油を多く含み、赤身の肉が少ない食事は、


炎症に対して有益な効果が少しあるとされています。


まれに、ある食物を食べた後に急激に関節が痛むことがあります。


そのようなときはその食物を食べないようにします。


関節リウマチの治療には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、遅効性抗リウマチ薬、


コルチコステロイド薬、メトトレキサートのほか、


腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬などの免疫抑制薬も使用されます。


次世代治療薬としては生物学的製剤のインターロイキン-1受容体阻害薬などがあります。


効果が強い薬は一般に副作用も重いため、治療中は注意深い観察が必要となります。



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