2013年3月28日木曜日

免疫病気!≫免疫不全疾患≫選択的抗体欠損

選択的抗体欠損は、


通常は後天性ですが、


遺伝性の免疫不全疾患の場合もあります。


全体の抗体値が正常でもある種の抗体値だけが低くなります。


抗体(免疫グロブリン)には、


いくつかの異なる種類があり、


それぞれ異なる方法で感染症から身を守る働きをします。


どの種類でも抗体値の低下がありますが、


最もよくみられるのは免疫グロブリンA(IgA)の抗体値低下です。


選択的IgA欠損は生涯にわたって続きます。


この疾患は染色体異常のほか、


抗けいれん薬であるフェニトインの使用によっても起こります。


選択的IgA欠損の場合、


症状はほとんどないか、


あってもごくわずかです。


まれに慢性の呼吸器の感染症、


アレルギー、


慢性下痢、


自己免疫疾患を発症します。


もし選択的IgA欠損の人に輸血またはIgAを含む免疫グロブリンが投与されると、


IgAに対する抗体ができて、


次に輸血あるいは免疫グロブリンを投与したときに、


重症のアレルギー反応(アナフィラキシー反応)を起こすことがあります。


このような患者は、


アレルギー反応に対する注意を医師に喚起するため、


ブレスレットやタグの医療標識を身につけておく必要があります。


選択的IgA欠損は、特に治療は必要としません。


感染症を繰り返す人には抗生物質を投与します。


通常は寿命に影響はありません。


もし選択的IgA欠損がフェニトインを使用した結果発症しているのであれば、


フェニトインの投与をやめれば解決します。




















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