2010年1月22日金曜日

肝臓の病気  『肝硬変 』 ③

飲みすぎによる肝臓へのダメージ


アルコールによる肝臓の障害は、


酒などの飲みすぎが原因で起こります。


アルコールの消費量や飲む頻度によって、


障害の程度も違ってきます。女性の方が、


男性よりも肝臓にダメージを受けやすい


傾向があります。


長期間にわたる飲酒の習慣のある人は、


純粋アルコールに換算した1日の摂取量が


女性で20mL、男性で60mL程度でも肝臓に


障害が生じます。



これは一般的な酒類でいえば、


女性でワイン190mL、


ビール380mL、


ウイスキー60mL程度、


男性ではワイン590mL、


ビール1200mL、


ウイスキー180mL程度に相当します。


実際に肝臓に障害を生じる飲酒量には


個人差があります。


飲酒量が多い人は30代で最初の症状が現れ、


40代になる前に重度の障害へと進行します。

アルコール性肝障害には、脂肪の蓄積、


炎症、重度の線維化の3種類があります。


脂肪肝は多くの場合何の症状もありませんが、


約3分の1の人では肝臓が腫れて大きくなり、


押すと痛むこともあります。


アルコール性肝炎では発熱、


黄疸、白血球数の増加、


肝臓の圧痛や疼痛を伴う腫大がみられます。


皮膚にはくも状静脈が生じます。


肝硬変では症状がほとんどないか、


アルコール性肝炎と同様の症状がみられます。


門脈の血圧の上昇や、脾臓の腫大、腹腔内への


体液の貯留、肝不全から生じた腎不全、意識障害、


肝臓癌などの合併症を引き起こすことがあります。

アルコール性肝障害の患者が飲酒を続けると、


肝障害が進行して死に至ります。


飲酒をやめることで肝障害の一部は自然に


回復する場合もありますが、


線維化した部分は元には戻りません。


飲酒をやめた人は長く生存できる可能性があります。


唯一の治療法はアルコールをやめることです。


その実行は非常に困難で、多くの場合、


断酒会やアルコホーリクス・アノニマスのような


公的プログラムに参加して飲酒をやめるための


援助を受けることが必要です。

















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2010年1月21日木曜日

肝臓の病気  『肝硬変 』 ②

症状と合併症

軽度の肝硬変の患者の多くは


何年間も無症状のままで過ごし、


元気そうにみえます。


人によっては体調不良や食欲不振、


気分が悪い、


体重が減るなどの症状がみられる


場合もあります。


胆汁の流れが慢性的に滞っていると、


黄疸、全身のかゆみ、


まぶたの周辺などにできる小さい


黄色の皮膚小結節がみられること


があります。


肝臓の障害により胆汁酸塩の生成が減少すると、


脂肪や脂溶性ビタミンの吸収が低下します。


ビタミン吸収の障害や食欲不振の結果、


栄養失調を起こすこともよくあります。


肝硬変によるこのほかの影響としては、


筋肉の萎縮、


手のひらが赤くなる手掌紅斑、


指が屈曲するデュピュイトラン拘縮、


皮膚の小さなくも状静脈、


ほおの唾液腺の腫大、腋窩の脱毛、


末梢神経障害などがあり、


男性では肝機能障害でエストロゲン


が分解できないため乳房腫大や精巣の


縮小が生じることがあります。


これらの影響は肝硬変に限らず、


重症の肝不全の原因として共通にみ


られるものです。

肝硬変の合併症には高血圧が原因で


起こるものもあります。



食道の下端寄りに静脈の拡張や屈曲が形成され、


この静脈瘤から出血を起こして大量に血を


吐くこともあります。


門脈内の血圧が高く肝機能の障害を伴う場合は、


腹部に体液がたまります。


肝硬変のその他の合併症には、


腎不全や肝不全による脳の機能障害があります。

肝臓癌も肝硬変の合併症の1つで、


特に肝硬変の原因がB型肝炎やC型肝炎の慢性感染、


鉄分が蓄積するヘモクロマトーシス、


糖原病などの場合によくみられます。


アルコールによる肝硬変から、


肝臓癌になる場合もあります。















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2010年1月20日水曜日

肝臓の病気  『肝硬変 』

肝硬変では正常な肝組織が破壊され、


機能が保たれている肝組織の周辺に、


機能を失った瘢痕組織が生じます。


肝臓が傷つく原因はさまざまですが、


損傷が繰り返されたり長期間続くと、


ほとんどの場合は肝硬変になります。


肝硬変の原因として最も多いのは、


米国では長期にわたる酒の飲みすぎによる


アルコール依存症です。


アジアやアフリカの多くの地域では、


慢性肝炎が肝硬変の主な原因となっています。


米国では、肝硬変は45〜65歳の人の死因の第3位を占め、


心臓病と癌に次ぐ主要な死因となっています。


瘢痕ができて線維化した組織は、


肝機能に障害をもたらし、


門脈の血流を妨げます。


門脈の血流抵抗が増大すると血圧の上昇が起こります。

















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2010年1月15日金曜日

肝臓の病気  『脂肪肝 』 Ⅲ

脂肪肝症状と診断


脂肪肝は一般に無症状です。

まれに黄疸、吐き気、嘔吐、痛み、腹部の圧痛を伴うこともあります。


診察で肝臓の腫大がみられ、それ以外に症状がなければ脂肪肝と考えられます。


肝機能検査を行って肝臓に炎症などの異常がないかを診断します。


肝細胞内の過剰な脂肪の蓄積は炎症を伴うことがあり、



炎症があれば肝硬変や非アルコール性脂肪肝炎へと進行するおそれがあります。


肝臓内の脂肪の蓄積は、腹部超音波検査で検出できます。


診断を確定するには肝生検を行います。


これは長い中空の注射針を体の外から刺し、


肝臓から小さな組織片を採取して顕微鏡で調べる検査です。



肝臓に脂肪が過剰に蓄積した状態そのものについては、


あまり心配する必要はありません。


ただし、脂肪肝の原因となっている病気が重大な問題となる場合があります。


たとえばアルコールのような毒性物質のために肝臓が繰り返し損傷を受けると、


脂肪肝から肝硬変へと進行するおそれがあります。


このため脂肪肝の治療では原因となる病気を完治させるか、


最小限に抑えることが目標となります。


















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2010年1月13日水曜日

肝臓の病気  『脂肪肝 』 Ⅱ

脂肪肝の原因



肥満


糖尿病


化学物質や薬物

アルコール、コルチコステロイド薬、

テトラサイクリン系抗生物質、バルプロ酸、

メトトレキサート、四塩化炭素、黄リン


栄養失調や低タンパク食


妊娠


ビタミンAの過剰摂取


小腸バイパス手術


嚢胞性線維症

多くは栄養失調を伴う


グリコーゲン、ガラクトース、チロシン、ホモシスチンなどの代謝の遺伝性異常


中鎖アリルデヒドロゲナーゼの欠損や活性低下


コレステロールエステラーゼの欠損や活性低下


フィタン酸の蓄積

レフサム症


無ベータ‐リポタンパク血症


ライ症候群

2010年1月12日火曜日

肝臓の病気  『脂肪肝 』

脂肪肝、肝硬変、原発性胆汁性肝硬変、


原発性硬化性胆管炎、


アルファ1‐アンチトリプシン欠損症は、


いずれも肝臓の障害が原因で生じる病気です。


肝臓の障害は毒性物質、


たとえばアルコールや薬、


食物中の不純物、


血液中に通常含まれる物質の異常な蓄積などが原因で起こります。


また感染症や、


免疫システムが自分の組織を攻撃する病気が原因の場合もあります。


障害の原因がはっきりしない場合もあります。



脂肪肝は、肝細胞の内部に脂肪が過剰に蓄積した状態です。


先進諸国では脂肪肝の原因として、


アルコール依存症、肥満、糖尿病、


血清中性脂肪値の上昇が多くみられます。


このほか栄養失調、遺伝性の代謝障害など、


薬物(コルチコステロイド、テトラサイクリン、


アスピリンなど)も原因となります。


このような原因で肝細胞内に脂肪の


蓄積が引き起こされるメカニズムは、


まだ解明されていません。


単に脂肪分を多く含む食事をすれば


脂肪肝になるというわけではありません。


1つの説明としては、


これらの要因によって体内で脂質が


代謝されて排出される速度が遅くなり、



その結果体内に蓄積した脂肪が肝細胞内


にたまると考えられています。


脂肪肝は、特に新生児に起きた場合などで


原因がはっきりしないこともありますが、


肝細胞のミトコンドリアの異常が


原因の可能性があります。


アルコールや薬物、


毒性物質とは関係がなく、


肥満や糖尿病、


血清中性脂肪値の上昇によって起こる脂肪肝でも、


病気の基礎に炎症があると線維化が進み、


肝硬変へと進行することがあります。


このような脂肪肝は非アルコール性脂肪肝炎


と呼ばれることがあります。

















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2010年1月11日月曜日

肝臓の病気  『肝不全 』 Ⅱ

治療は、原因と臨床症状に応じて行われます。


経過が急性か慢性かによって治療の緊急度は異なりますが、


治療の原則は同じです。


通常は食事制限を行います。


タンパク質の摂取量は、


多すぎれば脳機能不全を起こし、


少なすぎれば体重の減少を起こすので、


慎重にコントロールします。


塩分摂取量は、


腹水がたまらないように厳しく制限します。


アルコール摂取は肝臓の障害を悪化させるので厳禁です。


肝不全は、治療をせずに放置したり、


肝臓の病気が進行性のものである場合には、


最終的には死に至ります。


治療を行っても治癒しないこともあります。


末期の患者では肝不全から腎機能障害を起こし、


腎不全で死ぬこともあります。


早期に肝臓移植を行うことで健康を回復できる場合もありますが、


実際に肝臓移植の条件を満たすのは肝不全患者のごく一部です。













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