2009年8月24日月曜日

慢性肝炎

慢性肝炎は、最低6カ月以上持続する肝臓の炎症です。


慢性肝炎は、急性肝炎より発症者ははるかに少ない病気ですが、


数年間、ときには数十年間も続くことがあります。


多くの場合軽症で、肝臓への重大な障害はありません。


しかし、人によっては長期間にわたる炎症の持続が少しずつ肝臓を傷つけていき、


ついには肝硬変(肝臓の重度の線維化)や肝不全、ときには肝臓癌になることがあります。


原因は、慢性肝炎の約3分の1は、急性肝炎から進行したものです。


残りの3分の2では、はっきりした症状がないまま徐々に病気が進行します。


慢性肝炎のほとんどは肝炎ウイルスのいずれかが原因です。


慢性肝炎の原因で最も多いのはC型肝炎ウイルスです。


急性C型肝炎の少なくとも75%が慢性肝炎になります。


B型肝炎ウイルスは、ときにD型肝炎ウイルスの感染を伴いますが、


C型より低い割合で慢性肝炎を起こします。


A型肝炎、E型肝炎ウイルスは慢性肝炎には進行しません。


メチルドパ、イソニアジド、ニトロフラントインや、


おそらくアセトアミノフェンなどの薬は慢性肝炎を起こす可能性があり、


特に長期にわたる使用では注意が必要です。


ウィルソン病はごくまれにみられる遺伝性の病気で、


銅の肝臓への異常蓄積を起こし、


小児や若年成人で慢性肝炎を引き起こすことがあります。


同じウイルスや薬でも、実際に慢性肝炎を発症するかどうか、


また発症した場合の重症度は人によって異なり、その理由は解明されていません。


慢性肝炎の多くは原因不明ですが、一部の患者では、


免疫システムの過剰反応が慢性の炎症を引き起こす一因になっているとみられています。


これは免疫システムによる自分の組織への攻撃によって起こると考えられていますが、


証明はされていません。


この病気は自己免疫性肝炎と呼ばれ、男性よりも女性に多くみられます。

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