2011年1月15日土曜日

感染症の病気 『抗生物質 』 

抗生物質は特定の微生物の一部または全体に由来する薬剤で、細菌や真菌による感染症を治療するために用います。


ウイルスには無効です。


抗生物質は微生物を殺すか、その増殖を止めることによって、人体のもつ自然の防御機構が微生物を排除するのを助けます。



抗生物質の選び方

抗生物質はそれぞれ、特定の細菌にしか効果をもちません。


したがって、感染症の治療に抗生物質を使う場合、医師はまず、病原菌が何であるかを推測します。


感染症の種類によっては、原因となる菌を絞りこめるものもあります。


絞りこんだ数種類の菌全部に対して有効だと思われる抗生物質がある場合は、それ以上の検査は行いません。


一方、複数の種類の細菌によって引き起こされたと思われる感染症、あるいは抗生物質に対する感受性が不明な細菌による感染症の場合は、患者から血液、尿、組織などのサンプルを採取し、検査室で感染菌の特定を行う必要があります。


その上で、各種の抗生物質に対する感染菌の感受性を調べます。


この検査は結果が出るのに1〜2日かかるので、抗生物質の初期投与の段階で参考にすることはできません。

一方、薬剤の効果は、血流への吸収速度、感染部位への到達量、代謝速度などによって変わるので、検査室では有効とされる抗生物質が、人体では必ずしも効果を発揮しない場合があります。


どの抗生物質を使うかは、その感染症の性質と重症度、薬で起こるかもしれない副作用、アレルギーの可能性や薬に対するその他の重大な反応、薬のコストなどを考慮して決めます。


重い感染症の場合、どの抗生物質が有効か判明するまでの数日間は、数種の抗生物質を併用して治療します。


また、単独の抗生物質では、その薬に対する耐性をすぐに菌が獲得してしまう場合にも、複数の抗生物質を併用することが必要です。


複数の種類の菌による感染症で、それぞれの菌が別々の抗生物質に反応する場合も抗生物質の併用による治療が行われます。

抗生物質に対する耐性


細菌はすべての生物と同じく、環境が危機にさらされるたびに少しずつ変化していきます。


現代社会では抗生物質が広く使われ、ときには乱用されることもあるため、細菌は常に抗生物質にさらされています。


たいていの細菌は抗生物質で死滅しますが、薬の効果に抵抗する性質をもつものも出てきます。


たとえば、皮膚感染症を起こす黄色ブドウ球菌は、50年前にはペニシリンにとても強い感受性をもっていましたが、時とともに、そのうちの一部の菌株がペニシリンを分解する酵素をつくるようになり、ペニシリンが効かなくなりました。


そこで今度は、その酵素では分解されないペニシリンが開発されましたが、黄色ブドウ球菌は数年後にはこれにも適応し、改良型ペニシリンまで無効になってしまいました。


ほかにも多くの細菌が、さまざまな方法で抗生物質への耐性をもつようになりました。


こうした状況の中で、細菌に対して有効な薬をなんとしても確保しなければと、日夜研究が続けられています。抗生物質に耐性のある細菌を発生させないためには、抗生物質は必要なときだけに使い、かぜやインフルエンザなどのウイルス感染症には使わないこと、そして処方された用法や用量の指示通りに使用することが大切です。


抗生物質の使い方


重い細菌感染症の場合は、初めに抗生物質を注射し、感染症がコントロール可能になったところで内服薬に切り替えます。


それほど重症でない場合は、初めから内服薬で治療します。


抗生物質は、感染菌が体からすっかり排除されるまで使用する必要があり、それには症状が消えてから何日もかかることがあります。


ですから、単純な尿路感染症以外は、抗生物質の服用期間が5日以下のことはほとんどありません。


服用を途中でやめると、感染症の再発や薬剤耐性菌の発生を招くことになります。


処方された抗生物質の服用方法は、医師、看護師、薬剤師に聞くとよいでしょう。


空腹時に服用するものもあれば、食べものと一緒に服用するものもあります。


メトロニダゾールというよく使われる抗生物質は、アルコールと一緒に服用すると不快な反応が現れます。


ある種の抗生物質では、別の薬を服用中の場合に、その薬と相互作用を起こしてどちらかの薬効が下がったり、薬の副作用が強くなったりします。


また、服用すると皮膚が太陽光に過敏になるような薬もあります。


抗生物質は、進行中の感染症を治療するためだけでなく、感染予防の目的で使うこともあります。


たとえば、髄膜炎の患者と接触した人には、髄膜炎を予防するために抗生物質を投与します。


また、心臓弁に障害がある人や人工弁を装着している人は、歯科や外科治療を受ける前に、心臓弁に細菌が感染するのを防ぐため抗生物質を服用します。


白血病、エイズ、癌(がん)の化学療法を受けている人など、免疫力が低下している場合や、整形外科や腸の大手術のように細菌感染症のリスクが高い手術を受ける場合も、抗生物質の予防投与を行います。


効果を上げるため、また細菌が耐性をもたないようにするため、抗生物質の予防投与は短期間に限って行います。


在宅での抗生物質治療


抗生物質は一般に内服薬が使われ、治療期間もそれほど長くなりませんが、感染症により骨や心臓が侵された場合(骨髄炎、心内膜炎など)は、4〜6週間にわたって抗生物質の静脈内投与が必要となります。


この場合、入院して治療すべき疾患がほかになく、全身状態が比較的良い場合は、在宅で静脈内投与による治療を受けることができます。


ただし、病院でよく使われている腕や手の細い静脈に刺すタイプの短い静脈カテーテルは、3日を超えて使えないので、太い中心静脈に刺す特殊なタイプの静脈カテーテルを用意する必要があります。


抗生物質を注入する装置には、患者や家族が自分で操作を覚えられる簡単な種類のものがあります。


ほかの方法としては、訪問看護師に投与してもらうこともできます。


どちらの場合でも、注意深い監督の下、十分な支援体制を整えて、合併症や副作用に注意しながら行う必要があります。


それでも、在宅での静脈カテーテルを介した抗生物質による治療は、どうしてもカテーテル挿入部や血液が感染するリスクが高くなります。


カテーテルを挿入した部分に痛みや発赤、膿(うみ)がある場合、あるいは挿入部分に問題はなくても発熱や悪寒がみられれば、カテーテルからの感染を疑います。

副作用とアレルギー

抗生物質によくみられる副作用には、胃のむかつき、下痢、女性の腟(ちつ)真菌感染症などがあります。


さらに場合によっては、腎臓、肝臓、骨髄などの器官の機能を障害するような重い副作用を起こすこともあります。


血液検査でこのような有害反応が出ていないか調べることができます。

抗生物質を使用すると大腸炎を起こすことがあります。


これは、拮抗していた常在菌が抗生物質によって死滅することで、クロストリジウム‐ディフィシルという細菌が増殖し、毒素をつくるために起こります。


抗生物質がアレルギー反応を起こすこともあります。


軽いものでは、かゆみのある発疹や軽い喘鳴(ぜんめい)、重いものにはアナフィラキシーと呼ばれる命にかかわるアレルギー反応があり、これはのどの腫れ、呼吸困難、血圧低下などを起こします。


実際にはアレルギーとは関係ない副作用を、特定の抗生物質に対するアレルギーと思って診察時に申告している場合が多くみられますが、この両者を正しく区別することは大変重要です。


なぜなら、ある抗生物質に対するアレルギーがある人は、その薬はもちろん、組成の似た薬も使うことができないからです。



一方、軽い副作用が出ただけならば、組成の似た薬は使うことができるだけでなく、その薬自体も使い続けることができる場合もあります。


抗生物質を服用して不快な症状が出た場合は、まず受診してその重要性を調べてもらいましょう。









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