2011年10月31日月曜日

運動障害!「振戦」 ②

振戦 診断 治療


目立つ振戦が現れたら、医師の診察を受けるべきです。通常は振戦の特徴からタイプを特定します。


タイプが決まれば処置も決定します。


本態性振戦では、医師は服用中の薬、不安、ストレスについて尋ねます。


甲状腺機能亢進を検出するために、しばしば血液検査が行われます。


安静時振戦では、すべての神経学的検査とパーキンソン病を調べる検査が行われます。


企図振戦では、脳の損傷を診断するために、CT検査やMRI検査などの画像診断が行われます。


羽ばたき振戦では、肝臓と腎臓の機能を調べるために血液検査が行われます。


振戦の多くは治療の必要がありません。無理な姿勢を取らないようにするとよいでしょう。


ものを持つときは痛くない程度にしっかりつかみ、体に近づけて持つようにするとよいでしょう。


本態性振戦は、飲酒を適量にとどめれば起こりにくくなります。


逆に大量の飲酒や離脱症状(禁断症状)は振戦を悪化させます。


本態性振戦があり、日用品の扱いで苦労したり、仕事で手作業をする人には、薬が役立ちます。


最も多く処方されているのは、プロプラノロールなどのベータ遮断薬(ベータ‐ブロッカー)です。


ベータ遮断薬が効かない場合は、プリミドンなどの抗けいれん薬が試されます。


パーキンソン病による安静時振戦には、パーキンソン病に対する治療が行われます。


企図振戦の治療は困難ですが、小脳の状態が改善されれば振戦は起こらなくなります。


羽ばたき振戦の場合は、原因となる肝臓や腎臓の病気を治療します。


肝機能や腎機能が改善されると振戦も起こらなくなります。


脳手術は、本態性振戦や安静時振戦が重症で生活に支障を来し、薬が効かない場合にのみ行われます。


手術は2種類あります。


視床破壊術では、脳の奥深い大脳基底部に位置する視床の一部を破壊して、振戦が起こる経路を遮断します。


視床刺激術では、電気プローブを視床内部に埋めこみます。


プローブは持続的な高周波の電気刺激を視床に送り、振戦を起こりにくくします。これらの手術は専門施設でしか受けられません。








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