異物外傷 診断 治療
眼の外傷の診断では、症状と受傷時の状況が重要になります。
異物があれば取り除きながら、眼の検査を行います。
CTなどの検査も必要になることがあります。
特殊な照明をあてると光を放つ色素を含んだ点眼薬を使うと、
眼の中の異物や、眼の表面にできた傷が見やすくなります。
眼の表面を点眼薬で麻酔した上で、
双眼検眼鏡やスリットランプなど専用の照明や拡大観察用の器具を使って眼の表面を詳細に診察し、
異物を取り除きます。
通常は、滅菌水による洗浄や湿らせた滅菌綿棒で異物を除去できます。
簡単には取り除けない異物も、
多くは針や専用器具を使って患者に痛みを感じさせずに取り除くことができます。
金属の異物は、摘出しても眼の中にさびが残る場合があり、
専用の器具(回転する小さな研磨切削面を備えた手術器具)で取り除く必要があります。
異物の除去後は、抗生物質の軟膏(なんこう)を数日間使用します。
角膜が大きく剥離している場合は、その治療も必要になります。
その場合は、点眼薬で瞳孔を開いた状態に保ち、抗生物質の軟膏を使用します。
眼を閉じたままにしておくため、眼帯を使用することもあります。
コンタクトレンズや、
土や木片などの雑菌で汚染されている可能性がある異物による角膜剥離の場合は、
眼帯をしません。
このような場合に眼帯をすると、
角膜に重度な感染症(角膜潰瘍[かくまくかいよう])が起こるリスクが高まるからです。
眼の表面の細胞は再生が早く、大きな剥離も通常は1~3日で治ります。
初診の翌日または翌々日に、再度診察を受けるのがよいでしょう。
角膜剥離では違和感や不快感が生じるので、痛み止めの内服薬が処方されます。
異物が眼の深い部分に突き刺さった場合は、
ただちに眼科を受診し緊急手術で異物を除去する必要があります。
早めに取り除くことで感染のリスクを軽減できます。
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2012年2月10日金曜日
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