褐色細胞腫診断
この病気の人の半数では持続性の高血圧以外の症状がないため、
医師は褐色細胞腫を疑わないことがあります。
しかし、若年者で高血圧がある場合、
症状が出たり消えたりする場合、
あるいは他に褐色細胞腫の症状が付随している場合は特定の検査が行われます。
たとえば、特定のカテコールアミンの値を血液と尿サンプルから測定します。
高血圧や他の症状があれば、
原因が褐色細胞腫とわかる前にベータ遮断薬が処方されることがありますが、
この薬は褐色細胞腫の人の高血圧を悪化させます。
この逆説的な反応によって、
褐色細胞腫の診断が明らかになることがしばしばあります。
カテコールアミンの値が高い場合は、
CT検査やMRI検査で褐色細胞腫の位置を確認できます。
褐色細胞腫に蓄積されやすい放射性化学物質を注射する検査も有用です。
画像検査でこの放射性化学物質が蓄積されている部位がわかります。
褐色細胞腫治療
通常、最良の治療法は褐色細胞腫の摘出です。しかし、
薬でカテコールアミンの分泌が制御できるようになるまで、
手術はしばしば延期されます。
それは、カテコールアミンが高値のままでは手術中に危険な事態を招くおそれがあるからです。
一般に、ホルモン分泌を止めるためにフェノキシベンザミンが投与されます。
このステップが完了すると、
ベータ遮断薬が安全に使用されて症状を制御できるようになります。
褐色細胞腫が癌性ですでに広がっている場合、
シクロホスファミド、ビンクリスチン、ダカルバジンによる化学療法により、
腫瘍の増殖を遅らせることもあります。
腫瘍組織を標的にしたMIBGとして知られる放射性同位元素による治療にも高い効果があります。
腫瘍が過剰分泌するカテコールアミンの危険な影響のほとんどはフェノキシベンザミン、
あるいはその類似物質とベータ遮断薬の投与を続けることで阻止できます。
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