ほくろが癌性であることが判明したら、
その周囲の皮膚を手術で切除する必要があります。
しかし、ほくろのほとんどは無害で切除の必要はありません。
見た目や位置によっては、
ほくろは魅力的だとみなされることさえあります。
外観を損ねると思われるほくろや衣服でこすれて
ヒリヒリする部位にできているほくろは、
局所麻酔による手術で切除できます。
異型性ほくろ(異型性母斑)は、普通のほくろよりも大きい傾向があります。
この異型性ほくろは、
皮膚にみられる癌性の増殖病変(皮膚癌)のようにさまざまな色で、
全体の形も縁も不規則でゆがんでいます。
少数でも異型性ほくろがある人は、
悪性黒色腫のリスクがやや高いといえます。
もし血縁者の中に悪性黒色腫にかかった人がいる場合、
このリスクは非常に高くなります。
異型性ほくろができる体質は遺伝します。
異型性ほくろがある人、
特に家族に悪性黒色腫の人がいる場合には、
このほくろが悪性黒色腫に転じる徴候がないかどうかに
留意して観察しなくてはなりません。
最低でも年に1回は、
ほくろの色や形に変化がないかどうかを検査するために
皮膚科を受診すべきです。
このような変化を観察するため、
皮膚科では全身のカラー写真を撮ることがよくあります。
変化が生じた異型性ほくろは切除する必要があります。
日光は、異型性ほくろの発生や性状の変化を助長します。
子供のころに普通に日にあたるだけでも、
数十年後に悪性黒色腫が発症するリスクが高まります。
ですから、生まれつき皮膚の色が白い人や異型性ほくろがある人は、
日光にあたるのを避けるべきです。
日光にあたる場合はSPF値、
つまり癌の発生要因である紫外線をどの程度防げるかを示す数値が
高い日焼け止めを使用する必要があります。
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