鼻は嗅覚器官であるとともに、
肺に出入りする空気の主な通り道にもなっています。
鼻は、肺に向かう空気を温め、加湿し、きれいにします。
鼻の周囲の骨には副鼻腔と呼ばれるいくつもの空洞があり、
上顎洞(じょうがくどう)、篩骨洞(しこつどう)、
前頭洞、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)の4種類があります。
これらの空洞部分は、骨の強さや形を保ちつつ顔の
骨全体の重量を軽くするのに役立っています。
鼻と副鼻腔の空洞部分には、声を響かせる働きもあります。
鼻の上部は骨で支えられ、下部は軟骨で支えられています。
鼻の内側の空間を鼻腔といい、鼻中隔によって左右2つの通り道に分かれています。
鼻中隔は骨と軟骨からなり、鼻孔からのどの奥まで伸びています。
鼻腔の空気の通り道には、鼻甲介という骨がひだ状に突き出し、
鼻腔の表面積を大きくしています。
鼻腔は血管が密集した粘膜に覆われています。
広い表面積とたくさんの血管があるおかげで、
鼻は外から入ってくる空気を素早く温め加湿することができます。
粘膜の細胞は粘液を分泌し、表面にはうぶ毛のような小突起(線毛)があります。
鼻の中に入ってきたほこりの粒子を粘液がとらえると、
線毛がそれを鼻孔またはのどの方向へと運び、気道から除去します。
この働きで、肺に入る空気はあらかじめきれいにされています。
くしゃみは刺激に反応して鼻の通り道を自動的にきれいにする働きで、
せきが肺をきれいにするのと同様の働きです。
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2011年3月31日木曜日
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