男性型脱毛症、
女性型脱毛症については、
その典型的な外観から診断します。
その他の脱毛症に関しては、
症状を観察しただけで原因を特定するのは難しい場合があります。
医師は毛幹を顕微鏡で調べ、
頭皮の生体組織検査を行います。
生体組織検査では、
毛包が正常な状態かどうかを調べることができます。
正常ではない場合、検査結果から原因が類推できます。
医師の検査でホルモンの異常やその他の病気の徴候が発見された場合、
その病気を特定するための血液検査が必要となります。
男性型脱毛症、
女性型脱毛症は薬による治療で効果が得られることがあります。
ミノキシジルを毎日頭皮につけると、
毛髪の成長を促進します。
フィナステリドは男性ホルモンが毛包に及ぼす影響を阻害できます。
この薬は経口薬で毎日服用します。
これらの薬は、数カ月間続けて使用することで効果が得られます。
こうした薬の最も重要な役割は、さらなる抜け毛を予防することにあります。
薬の効き目があるのは、服用している間だけです。
もっと永続的な治療法は、
毛髪の移植、つまり、
頭皮の一部から毛包を切除して脱毛のある部分に移植する方法です。
比較的新しい毛髪移植技術では、
一度に移植するのは1〜2本の毛髪だけです。
この方法は時間がかかりますが、
広い面積の皮膚を切除する必要がなく、
移植する毛髪が自然に生えている毛と同じ方向に
生えるような位置に移植することができます。
中毒性脱毛症は、
原因となっている毒性物質が取り除かれると治ります。
抜け毛は通常は一時的なので、
治療にはかつらを用いることがしばしばあります。
化学療法を受ける人は必要になったときに備えて、
治療開始前からかつらを作る会社と相談して準備をしておくべきです。
円形脱毛症の治療には、
コルチコステロイド薬を使用します。脱毛部分が小さい場合、
その部分にコルチコステロイドを皮下注射し、
ミノキシジルを局所用薬としてそこに塗ります。
脱毛部分が大きい場合、
コルチコステロイドの経口薬を使うことがありますが、
薬の服用を中止するとまた抜け毛が始まってしまいます。
このほかに円形脱毛症の治療として刺激のある化学物質、
たとえばアントラリンを頭皮に塗って、
その部分に軽度のアレルギー反応や刺激を誘発する方法があります。
こうして刺激を与えられると、
毛髪が再び生えてくることがあります。
瘢痕性脱毛症は、治療が特に難しいといえます。
可能であれば瘢痕の原因を治療しますが、
いったんその部分が完全に瘢痕化してしまうと、
まず毛は生えてきません。
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