2011年10月17日月曜日

神経系の腫瘍!『脳腫瘍』 ③

脳腫瘍 診断

初めてのけいれん発作や、脳腫瘍の特徴的な症状が起きた場合は、脳腫瘍の可能性が考えられます。


脳の機能不全は診察でも発見できますが、脳腫瘍の診断には別の検査が必要です。


頭蓋の標準的なX線検査でも、髄膜腫や下垂体腺腫などの骨に浸潤する腫瘍は発見できますが、MRI検査やCT検査ならすべてのタイプの脳腫瘍に有効です。


MRI検査やCT検査では、腫瘍の大きさと正確な位置に関する詳細がわかります。


脳腫瘍が見つかった場合は、腫瘍の種類を判定するためにさらに診断検査が行われます。


脊椎穿刺で脳脊髄液を採取し、顕微鏡で調べる検査が行われることがあります。


脊椎穿刺は、腫瘍が髄膜に達して脳神経を圧迫し、脳脊髄液の流れを妨げていると考えられるときに行われます。


癌細胞は脳脊髄液中に含まれるようになるため、検査は腫瘍の種類が不明瞭なときにも役立ちます。


ただし大きな腫瘍によって頭蓋内圧が上昇しているときには、脊椎穿刺は実施できません。


脊椎穿刺による脳脊髄液の除去が引き金となって腫瘍が移動し、脳ヘルニアを起こす危険性があるからです。


生検は顕微鏡で検査するための腫瘍の標本を採取するために行われる検査で、通常は癌性かどうかも含めて腫瘍の種類を確定するために必要です。


生検は、腫瘍の全摘出あるいは部分摘出の手術中に行われることもあります。


腫瘍が生検針が届きにくい部位にある場合には、CT画像を見ながら腫瘍の位置まで穿刺針を進めていきます(定位生検)。



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