多発性骨髄腫 症状 合併症
形質細胞腫は骨を侵すことが多いため、背中、肋骨、股関節部などに骨の痛みが起こります。
形質細胞腫により骨密度の低下(骨粗しょう症)が起こり、骨が弱くなって骨折しやすくなります。
また、骨からカルシウムが放出されて血液中のカルシウム値が異常に高くなるため、
便秘、頻尿、脱力、錯乱などが起こります。
赤血球の産生が低下するため貧血になり、疲労、脱力、
蒼白(皮膚や粘膜が血色を失った状態)が生じます。
また、貧血が原因で心臓に障害が起こることもあります。
白血球の産生が低下するため、発熱や悪寒を伴う感染が繰り返し起こります。
血小板の産生低下は血液の凝固機能を低下させるため、あざや出血が生じやすくなります。
軽鎖(L鎖)と呼ばれるモノクローナル抗体の断片の多くは、最終的に腎臓の集合管に集まり、
ろ過機能を妨害して腎不全を引き起こし、回復不能な状態にまで達することもあります。
尿中(または血液中)の抗体のL鎖はベンス・ジョーンズタンパクと呼ばれます。
がん細胞が増殖すると、尿酸が過剰に産生されて尿中へ排泄されるため、
腎結石ができやすくなります。
カルシウム値が高くなると、心臓、腎臓、脳に影響が生じます。
腎臓などの臓器に特定の種類の抗体断片が沈着し、アミロイドーシスになることがあります。
アミロイドーシスは数は少ないものの、多発性骨髄腫の患者にみられる重篤な障害の1つです。
多発性骨髄腫では血液の粘度が高くなるため(過粘稠度症候群)、
皮膚、手足の指、鼻、腎臓、脳などへの血流が妨げられることがまれにあります。
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2011年12月25日日曜日
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