経過の見通しは、
ネフローゼ症候群の原因、
患者の年齢、
そして腎臓が受けた損傷の種類と程度によって異なります。
ネフローゼ症候群の原因が感染症、
癌、薬物など治療可能なものであれば、
症状は完全になくなります。
小児の場合は約半数で治療によって症状が消えますが、
成人では治療効果ははるかに低くなります。
基礎疾患がステロイド薬に反応するものであれば、
病気の進行が止まることがあり、
状態がときには部分的、
まれに完全に回復することもあります。
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染が原因のネフローゼ症候群は、
概して容赦なく進行し、
多くの場合3〜4カ月で完全な腎不全になります。
先天性のネフローゼ症候群の子供は、
その大半が生後1年以内に死亡しますが、
透析治療や腎移植で生き延びるケースもあります。
全身性エリテマトーデスや糖尿病が原因であるネフローゼ症候群の場合には、
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬を使った治療によって、
尿中のタンパク質量が安定または減少することがよくあります。
しかし、
ACE阻害薬を使った治療が効かず、
数年以内に進行性の腎不全になるケースもあります。
感染症、
アレルギー、
ヘロイン
の注射などによって起こるネフローゼ症候群の場合、
その経過の見通しはさまざまで、
原因となっている状態を迅速に、
また効果的に治療できるかどうかにかかっています。
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2012年3月7日水曜日
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