性状 アジア、アフリカの熱帯地方原産。畑で栽培される、一年生のつる性草本です。
葉は有柄の大型の3小葉からなり、淡紫色または白色の花には、まばらで短い柄があります。
後に生じる大型で扁平な、なた状の莢果(きょうか)は長さ約10~30㎝、直径3~5㎝に成長します。
短細毛に被われ、縁には隆起した脊稜があり、先端は鉤状に湾曲し、中には白味がかった赤色の種子が10~14粒できます。
薬用部位 豆・サヤ
主薬効
口の中の腫物(のどの腫れ・口内炎)・痔ろう・歯槽膿漏・蓄膿症・皮膚病・便秘・下痢・腹痛・病後の衰弱(滋養)・肺結核・去痰・鎮咳・咽喉カタル・咳どめ・声がれなど。
解説
ナタマメは、わが国に、江戸時代の初めごろに渡来しました。
1697年に出版された『農業全書』で、「刀豆」をナタマメとして記載されています。
『本朝食鑑』でも「わが国では刀の字をなたと読む。木を伐る刀をなたと言うが、それがこの豆の形に似ているので、名づけるのであろうか」と。
また『草木図説』には、「…ソノ未熟ノ者ハ莢ヲ連ネテ食フ……」と解説しています。
原産はアジアの熱帯で、中国南部からインド、東南アジアなど温暖な地域で栽培されています。
ナタマメ属の一種のハマナタマメは関東地方以西の本州、四国、九州、沖縄などの海岸に自生しています。
茎がのぴて砂地をはい、ほかのものに巻きついたりします。
西インド諸島原産のタチナタマメは1mほどまっすぐにのぴて成長します。
日本でも暖かい地方でまれに栽培されています。
種子は煮豆にして食しますが、タンパク毒があります。
水煮したあと、数時間は水にさらしてます。
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2011年2月28日月曜日
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