胃腸炎 症状
どのような症状がどの程度の強さで生じるかは、体内に入った細菌や毒素の種類と量によって異なります。
また個人の抵抗力によっても症状は違います。
普通は、食欲不振、吐き気、嘔吐が急に始まり、ときには劇的に進行することもあります。
腸がゴロゴロ鳴り、腹部のけいれん痛も起こります。
最もよくみられる症状は下痢で、便に血液や粘液が混じることもあります。
腸が腸内ガスでふくらんで痛みを伴います。
発熱や、全身の体調不良、筋肉痛と極度の疲労感が生じることもあります。
激しい嘔吐や下痢があると、脱水症が起こります。
脱水症の症状は脱力、尿量減少、口渇などで、乳児の場合は泣いても涙が出なくなります。
多量の嘔吐や下痢をすると血液中のカリウム濃度が低下します(低カリウム血症)。
血液中のナトリウム濃度も低下します(低ナトリウム血症)。
特に、塩分が少ないかまったく入っていない水やお茶などの飲みもので水分を補給すると、低ナトリウム血症を起こしやすくなります。
水分量と電解質バランスは非常に重要で、特に若年者、高齢者、慢性疾患がある人ではこれが損なわれると危険な状態になります。
胃腸炎 診断
胃腸炎は症状から診断がつきますが、その原因を突き止めるのは簡単ではありません。
職場の同僚が同じ時期に似たような症状を起こしていることもあります。
調理が適切でなかった料理や、腐敗した食品、生の魚介類、冷蔵庫から出して長時間放置されたマヨネーズなど、汚染された食べものは胃腸炎の原因になります。
海外、特に特定の国への最近の旅行は、原因の手がかりになることがあります。
症状が重い場合や48時間以上継続する場合は、便を検査して、白血球数や、細菌、ウイルス、寄生虫などの有無を調べます。
まれに、嘔吐物や食べもの、血液の検査から原因が特定できることもあります。
症状が数日以上継続する場合は大腸ファイバー(柔軟な観察用チューブ)で大腸を検査し、潰瘍性大腸炎などがないかを確認します。
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