痛風 症状
痛風発作(急性痛風関節炎)は突然発症します。
これは外傷、外科手術、
アルコールやプリン体を多く含む食品の多量摂取、
疲労、精神的ストレス、基礎疾患などが誘因となります。
典型的な症状としては1つの関節または複数の関節に突然激しい痛みを生じます。
痛風発作は夜間によく起こります
(おそらく、横になることで代謝に何らかの変化が生じるため)。
痛みは次第に激しくなり、特に関節を動かしたり、
関節にさわったりすると耐えがたい激痛を感じます。
関節は炎症により、腫れて熱をもちます。
その関節部の皮膚は赤または紫がかってきて、
硬くなり、光沢を放つようになります。
このほかの症状には、発熱(39℃近くまで上昇)、
悪寒、全身のけん怠感、心拍数の上昇などがあります。
最初の数回の発作では普通、
痛みは1つの関節のみに起こり、数日間続きます。
その後症状は消失し、関節の機能も回復します。
次の発作が出現するまでは無症状です。
しかし、痛風発作があるにもかかわらず適切な治療が行われなければ、
発作の時間が長くなり、発作の頻度も増し、
次第に複数の関節が侵されます。
発作が繰り返されると、痛風が重症化・慢性化し、
組織や関節が破壊されて変形します。
慢性化すると関節や腱(けん)に尿酸塩結晶が沈着するため、
関節が動かしにくくなってきます。
尿酸結晶の硬いかたまり(痛風結節)は、
最初に関節の内膜(滑膜)や軟骨、関節付近の骨に沈着し、
まもなく関節周囲の皮下にも沈着していきます。
痛風結節は腎臓やその他の臓器、
耳たぶの皮下、アキレス腱、
ひじ関節の周囲にもできます。
適切な治療が行われなければ、
痛風結節が破裂して皮膚を突き破り、
亜状に固まった尿酸塩結晶が姿を現します。
痛風の人の約5分の1に、尿酸が固まってできた腎臓結石が生じます(尿石症)。
この石によって尿路が狭くなり、耐えがたい痛みに襲われます。
適切な治療が行われなければ、
感染が起きて腎臓が損傷を受けます。
糖尿病や高血圧といった腎臓にも障害を与える病気がある人では、
腎機能の低下が進み尿酸の排泄が低下し、
痛風や関節の障害をいっそう悪化させます。
痛風 診断
痛風は、その典型的な症状と侵された関節の診察結果から診断されます。
血液中の高尿酸値は診断の裏づけとなりますが、
尿酸値は正常なことが多く、
急性発作のときは特にそうです。
尿酸結晶による炎症が生じているため、
血液検査では白血球数の増加が認められます。
痛風結節や関節液を針で吸引したサンプルを、偏光顕微鏡で調べ、
針状の尿酸塩結晶が確認できれば、診断が確定します。
X線画像では関節の損傷と痛風結節の存在
(尿酸結晶が骨の位置をずらしたり嚢胞をつくったりする)がわかります。
痛風はほかのタイプの関節炎と誤診されることがあります。
続きます>>
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2011年8月7日日曜日
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