脳梗塞 症状
ほとんどの脳梗塞は突然に始まり急速に病状が進んで、数分から数時間以内に脳組織が壊死してしまいます。
ほとんどの脳梗塞ではその後病状が安定して、損傷がそれ以上広がることはほとんどあるいはまったくありません。
2〜3日で症状が安定するタイプは完成卒中と呼ばれ、塞栓によって突然動脈がふさがれるときに多く起こります。
それほど一般的ではありませんが、症状が数時間から数日にわたって悪化し続け、脳組織が次々に壊死していく場合があり、このような脳梗塞は進行卒中と呼ばれます。
病状が安定する期間を挟んで進行することが多く、その安定期間中は脳組織の破壊拡大も小休止して症状が幾分良くなります。
このタイプの脳梗塞が起こりやすいのは、狭窄のある動脈にさらに血のかたまりができるときです。
血液と酸素が不足した脳の領域に対応して、多くのさまざまな症状が現れます。
たとえば内頸動脈から枝分かれしている動脈が影響を受けると、片方の眼が見えなくなったり、左右どちらかの腕や脚に異常な感覚が生じて筋力が低下するのが一般的です。
脳の後ろの椎骨動脈から枝分かれしている動脈が障害されると、めまいと回転性めまい、ものが二重に見える複視、左右の体全体の筋力低下などが起こります。
ほかにも、ろれつが回らないなどの発話困難や、筋肉の協調運動ができなくなったりします。
広範な脳梗塞は、昏迷や昏睡をもたらすおそれがあります。
また、小さな梗塞でも、うつ病になったり、感情が抑制できなくなって急に泣いたり笑ったりします。
脳梗塞は、脳内に水分がたまって腫れる脳浮腫の原因になります。
脳の腫れが特に危険なのは、頭蓋骨は広がらないためです。
その結果、脳梗塞を起こした範囲自体は拡大しなくても、圧力の上昇により脳が押されて組織の損傷が拡大し、神経学的な機能障害が悪化します。
圧が非常に高くなると、脳は頭蓋の下に向かって押され、脳ヘルニアを生じます。
脳梗塞で体を動かせなくなると、ある種の合併症が起こります。
たとえば嘔吐物や刺激物を肺に吸いこんで誤嚥性肺炎を起こしたり、
長時間同じ姿勢でいるために褥瘡(床ずれ)ができたり、
脚を動かせないために脚や鼠径部(そけいぶ)の奥にある静脈に血のかたまりができる深部静脈血栓症を起こしたりします。
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2011年10月11日火曜日
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