急性細菌性髄膜炎は、細菌感染によって髄膜に急激な炎症が起こる病気です。
急性細菌性髄膜炎は、生後1カ月から2歳の小児に多く起こります。
成人が発症することは少ないのですが、軍隊や大学の学生寮など集団生活をしている人の間で小規模に流行することがあります。
急性細菌性髄膜炎 原因
急性細菌性髄膜炎のほとんどは、髄膜炎菌と肺炎球菌の2種類の細菌が原因で起きています。
これらの細菌はともに、自然界だけでなく正常な人の鼻の中や上気道系にもいて、普段は何の悪さもしません。
ときおりこれらははっきりした理由がなく脳で感染を起こします。別の例では、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染による免疫系の障害や、頭部外傷などが原因で感染を引き起こします。
たとえば頭蓋骨骨折によって副鼻腔と脳脊髄液を含む髄膜を囲むスペースの間に開口部ができると、細菌は副鼻腔から開放部分を通って侵入し髄膜に感染症を起こします。
髄膜炎菌と肺炎球菌による髄膜炎のハイリスク者は、アルコールの乱用者、脾臓摘出手術を受けた人、慢性の中耳炎・鼻炎・副鼻腔炎にかかっている人、肺炎球菌性肺炎や鎌状赤血球症にかかっている人です。
細菌性髄膜炎の約10%は、リステリア菌が原因です。
腎不全の人や、免疫系を抑制するコルチコステロイドを服用中の人は、リステリア属の細菌による髄膜炎発症のリスクが高くなります。
他の髄膜炎を起こす細菌には、正常な人の結腸や便にいる大腸菌やクレブシエラ属の細菌があり、これらの菌は頭部外傷、脳や脊髄の手術、全身性の血液感染である敗血症、院内感染などの後に髄膜炎を起こします。
免疫系に異常がある人は、これらの感染症を起こしやすくなります。
まだ免疫システムが未熟な新生児は、大腸菌やB群レンサ球菌による感染症を起こすリスクが高くなります。
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2011年10月20日木曜日
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