真性赤血球増加症 治療 経過
症状を伴う真性赤血球増加症を治療せずにいると、約半数が2年以内に死に至ります。
治療した場合の平均生存期間は15~20年です。
治療しても、真性赤血球増加症は治癒しませんが、病気をコントロールすることによって、
血栓形成など合併症のリスクを減らすことはできます。
赤血球の数を減らすことが治療の目的になります。
瀉血(しゃけつ)といって、献血のときと同様の方法で血液を抜き取ります。
ヘマトクリット値が正常値になるまで1日おきに約500ミリリットルの血液を抜き取り、
その後は必要に応じて2~3カ月おきに血液を抜き取って正常値を維持します。
瀉血を行うと血小板の数が増加することがあり、腫大した肝臓や脾臓を小さくする効果はありません。
このため、瀉血を行う場合は、赤血球と血小板の産生を抑える薬が必要になります。
よく使用されるのは化学療法薬のヒドロキシ尿素ですが、この薬を長期間使用すると、
白血病へ移行するリスクが高まるおそれがあります。
長期間の治療が必要な若い人に対しては、インターフェロンアルファやアナグレリドなど、
血小板減少作用のある別の薬が使われることもあります。
放射性リンを静脈内投与する治療法もありますが、白血病に移行する可能性があるため、
70歳以上に限られます。
症状を抑えるのに役立つ薬もあります。たとえば、
抗ヒスタミン薬はかゆみを軽減する効果があり、
アスピリンは手足の熱感や骨の痛みを軽減します。
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