喘息(ぜんそく)とは、気道が特定の刺激に反応して、可逆的に狭くなる病気です。
喘息は子供のころに発症するのが普通ですが、大人になってから、
あるいは高齢になってから発症する人もいます。
子供の喘息は、正常な成長と発達を妨げます。
喘息の子供が増えている理由はまだ解明されていませんが、
以下の考え方の一方ないし両方が関係していると考えられています。
1つの考え方は、子供にワクチンや抗生物質を頻繁に使用するようになったため、
体内で感染症に対抗する白血球の特殊なサブグループ(リンパ球)の働きが、
アレルギーの発生を促すような化学物質を放出するように変化してしまったのではないかという説です。
もう1つの考え方は、近年、子供が家の中で過ごす時間が増えた上に、
以前と比べて空気の通りが悪い家で暮らしているため、
アレルギーを起こす物質を吸いこむ確率が高くなっているのではないかという説です。
どちらの説も裏づけとなるデータはほとんどありません。
喘息の最大の特徴は気道の閉塞です。肺の気道は、筋肉でできた壁をもつチューブ状の組織です。
気管支の表面を覆う細胞は、受容体というきわめて小さな構造物を備えています。
主な受容体には、ベータ‐アドレナリン作動性、コリン作動性、ペプチド作動性の3種類あります。
これらの受容体は、特定の物質の存在を感知すると、
その部分の筋肉が伸びたり縮んだりするよう刺激を送り、
それによって空気の流れる量が変化します。
ベータ‐アドレナリン作動性受容体は、
エピネフリンなどの化学物質に反応して筋肉をゆるめるので、
気道が拡張して空気の流れる量が増加します。
コリン作動性受容体は、アセチルコリンという化学物質に反応して筋肉を収縮させ、
空気の流れる量を減らします。
ペプチド作動性受容体はニューロキニンと呼ばれる化学物質に反応し、
気道の筋肉を収縮させます。
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2011年2月20日日曜日
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