2011年5月6日金曜日

消化器の病気 『憩室の病気 -憩室炎 続き』 

憩室炎 治療

軽い憩室炎は、安静にして流動食と抗生物質の経口投与で治療できます。

通常はこの治療で症状はすみやかに改善します。

数日後から繊維質の少ない軟らかい食事を取り、オオバコ種子の製剤を毎日服用します。

1カ月後から、繊維質を多く含む食事を取りはじめます。

より重症の場合、たとえば腹痛、38.3℃以上の発熱、経口抗生物質の効果がみられない、

その他の重篤な感染症状や合併症があるといった場合は入院します。

そして点滴で栄養液と抗生物質を補給し、ベッドで安静にし、

症状が消えるまで経口摂取を避けます。

憩室炎患者の約20%は、症状が改善されず手術が必要となります。

出血している場所がわかっている場合は、侵された部分だけを切除します。

出血個所が不明な場合は、結腸亜全摘と呼ばれる手術を行い、大腸の大部分を切除します。

腸管が破裂した場合には緊急手術が必要です。

腸の破裂は常に腹腔感染症を伴います。外科医は通常、破裂した部分を切除し、

大腸と腹部の皮膚表面の間に開口部をつくります。

この開口部を人工肛門といいます。

その約10~12週後に(ときにはもう少し後に)、腸の断端部をつなぎ合わせる再手術をして、

人工肛門を閉鎖します。

憩室炎患者の一部では、手術は任意になります。膿瘍が見つかった場合には、

手術を考慮する前に、皮膚を通して膿を抜き取ることを試みます。

瘻の治療では、瘻がある大腸の部分を切除し、大腸の断端をつなぎ合わせ、

膀胱や小腸などの侵された部分を修復します。






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