高リポタンパク血症 2
血液中の脂質濃度が高値でも、普通は無症状です。たまに、
数値が特に高い場合に、脂肪が皮膚や腱(けん)にたまって、
黄色腫と呼ばれるこぶを形成することがあります。
中性脂肪値が非常に高くなると、肝臓や膵臓が肥大し、
膵炎になるリスクが高まります。膵炎は激しい腹痛を起こし、
ときに死に至ります。
アテローム動脈硬化になるリスクは、総コレステロール値の
上昇とともに高くなります。アテローム動脈硬化は、心臓に血液
を運ぶ動脈、脳に血液を運ぶ動脈、そして体の各部に血液を
運ぶ動脈に影響を及ぼし、それぞれ冠動脈疾患、脳血管疾患、
末梢動脈疾患を引き起こします。
したがって、総コレステロール値が高いと、心臓発作や脳卒中
のリスクも高くなります。一般的に、総コレステロール値が低いこ
とは、高いよりも望ましいことだと考えられています。
しかし、低すぎても健康的とはいえません
成人の場合は、200mg/dL未満の総コレステロール値
が望ましいとされています。
中国や日本など、平均コレステロール値が150mg/dL
程度の一部の国では、米国などより冠動脈疾患が少な
くなっています。
総コレステロール値が300mg/dL近くになると、心臓発作
のリスクは2倍以上になります。
総コレステロール値は、アテローム動脈硬化になるリスク
を示す大まかな指標でしかありません。
総コレステロール値よりもその中身である、特にLDLおよび
HDLコレステロール値の方が重要です。
LDL(悪玉)コレステロール値が高いとリスクが高まります。
HDL(善玉)コレステロール値が高いとリスクは低下しますが、
40mg/dL未満まで極端に低い値になると、リスクが高まります。
100mg/dL未満のLDLコレステロール値が望ましいとされています。
中性脂肪値が高いと心臓発作や脳卒中のリスクが高まるかどう
かは不明です。
150mg/dL以上の中性脂肪値は異常とされますが、高値によって
すべての人のリスクが高まるわけではなさそうです。
中性脂肪値が高い人では、同時にHDLコレステロール値が低い、
糖尿病や腎疾患などの疾患がある、あるいは家族や親戚にアテローム
動脈硬化になった人が多数いるなどの条件が重なると、心臓発作や
脳卒中のリスクが高くなります。
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2008年1月20日日曜日
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