診断
患者がバリウムを飲みこんでいる間のX線検査では、
食べものが正常に食道を下りていかず、
食道壁の収縮が協調を失い、
食べものを送っていないことがわかります。
食道シンチグラフィ(食べものに微量の放射性物質で印をつけ、
その動きを調べる画像検査)を行うと、
食道を通過する食べものの動きに異常がないかがわかります。
食道内圧測定(圧力計のついたチューブを食道に入れて収縮圧を測定する検査)
で圧測定をすると、けいれんの状態を詳しく分析できます。
以上の検査方法で診断が確定しない場合は、
食後、またはエドロフォニウムという薬でけいれんを誘発した後に、
食道内圧を測定します。
治療
食道けいれんは治療が困難です。
ニトログリセリン、長時間作用型の亜硝酸塩、
ジシクロミンなどの抗コリン作用薬、
ニフェジピンなどのカルシウム拮抗薬により、
食道の筋肉が弛緩して症状が和らぐことがあります。
強力な鎮痛薬が必要な場合もあります。
食道が狭くなっている場合は、
食道内でバルーン(風船状の治療器具)をふくらませたり、
ブジー(直径を徐々に大きくしていく拡張器)を挿入して食道を広げます。
これらの処置で効果がない場合は、
手術で食道の全長にわたって筋肉を切開することもまれにあります。
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2011年4月7日木曜日
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